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コラム

これからのマーケティングはクロスカルチャーだ! ―日本人マーケターが世界で価値を伝えるには?

Withコロナの時代 海外に向けて、どのように日本を伝えていくか?

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シドニーで一番ホットな料理はラーメンかパッタイか!?

訪日旅行と同じように、オーストラリアでは日本食の人気も高く、訪日旅行の一番の楽しみは日本食を楽しむこと、現地で一昨年行なったイベントでもTIME OUT Australiaの編集長は「いまシドニーで一番ホットな料理といえば、日本のラーメンか(タイの)パッタイだ」と言っていたほどで、コロナ前は日本人経営のレストランだけでなく、日本で修行をしたオーストラリア人によるローカルのラーメン店等にも行列ができるほどでした。

しかしコロナによる外出制限はここオーストラリアでも外食産業に大きな影響を及ぼしました。

そこで私たちは、JETRO(日本貿易振興機構)シドニー事務所のプロジェクトとして、新型コロナウイルスの感染拡大によって影響を受けたオーストラリアの日本食業界および日本産食材の輸出拡大に貢献することを目的としてJapan at Homeキャンペーンを2020年9月から12月にかけて展開しました。

キャンペーンの立案にあたっては、コロナ禍において国内のフードデリバリーサービスに新規加入したレストランが1カ月で1700店舗増えた、というニュースから着想を得て、オーストラリアのデリバリーサービス「Deliveroo」(Uber Eatsと同じようなサービスです)とタイアップし、期間中に同サービスに加盟している日本食レストランを広報するキャンペーンを実施。

キャンペーンに参加できるレストランは、豪州国内で日本食材を使用している店舗(日本産食材サポーター認定店舗)と条件を設定することで、日本食レストランを支援しながらも、レストランの販売増を通して日本食材の卸・輸出産業にも貢献できる仕組みとしました。

またキャンペーンのFacebookページ上では、参加レストランの紹介だけではなく、オーストラリア国内で手に入る日本食材や調味料、それらを元にしたレシピ紹介や、有名シェフとのコラボ動画を投稿。

コロナにより生活者の在宅時間が増え、またこの傾向はニューノーマルとして今後も継続される可能性がある中、このコロナを機会に、オーストラリア人にとっての日本食の価値を、旅先やレストランで楽しむだけのものでなく、デリバリーを活用して家でも食べ、更には食材を購入して料理し、オーストラリアの食卓でも楽しめるものへと昇華していく取り組みでした。

Facebookページはキャンペーン期間後も運用を継続。HOMEMADE RECIPE、Japanese Kitchen A-Zといった切り口で、食卓における日本食の楽しみ方を発信。

次ページ 「日本にとって、オーストラリアをより身近な国へ」へ続く