アドベリフィケーションのリスク対策率は4割 正しく投資できる環境をつくる

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ブランド毀損やアドフラウドといった課題が顕在化し、その認知度は徐々に高まっている一方で、国内において対策を講じている企業は4割にとどまっているという。2014年の創業以来、日本におけるアドベリフィケーション導入の推進に尽力してきたMomentumの柳谷俊輔氏に話を聞いた。

デジタル広告業界の転換期を迎えた今、世界基準の安全水準へ

Momentumが2020年に上場企業のアドバタイザー412名に対して行った「アドベリフィケーションに関する意識調査」では、「アドベリフィケーション」や「ブランドセーフティ」、「アドフラウド」、「ビューアビリティ」のキーワード認知率はいずれも5割を超えました。しかし、その名称は知っていても内容は知らない、という回答が6割以上。また、実際にアドベリフィケーションに関する対策を取っている層は約4割にとどまります。

海外のマーケティング市場ではスタンダードになっているデジタル広告のリスク対策ですが、前述の調査でもわかるように、日本は対策が遅れている状況です。業界の今後の長期的な発展を考えると、正しく投資できる安全な環境づくりが必須だと考えます。

2021年3月にはJICDAQが設立され、アドベリフィケーションを推進しているメディアや広告会社が、広告取引の機会を得やすくなるような状況も整いました。デジタル広告業界が大きな転換期を迎えた出来事と言えます。

また現在のデジタル広告は、広告主にとってのリスクだけでなく、ユーザーの広告体験の質という問題もはらんでいます。この広告体験に直結する課題は、やはり「適切な場所への適切な広告掲載」でしょう。私たちMomentumは設立時より日本語に特化した言語解析技術を用い、広告主にとって、特定の広告面がポジティブなのか、ネガティブなのか、高い精度での判定を行う仕組みを提供してきました。

さらに、不適切な広告表示方法への対応も重要です。米国の業界団体Coalition for Better Adsが定めた「Better Ads Standards」では、ページが広告で埋め尽くされる「アドクラッター(Ad Clutter)」、同一ページに同じ広告が重複表示される「アドコリジョン(Ad Collision)」といった事項を、“ユーザーが不快に思う12の広告表示スタイル”として挙げています。当社でもこれらの検出データを、広告主や広告会社が利用しやすい形で提供することで、広告体験の向上にアプローチしたいと考えています。

いま、アドベリフィケーションベンダーの提供するソリューションは、「ブランドセーフティ」だけではありません。背後のコンテンツとの適合性を考える「ブランドスータビリティ(Brand Suitability)」や、その適合性を見た上での配信を行なう「コンテクスチュアルターゲティング」など、さらなる進化を見せつつあります。

私たちも今後、現状の課題に対して適切なソリューションを提供し、業界団体や他企業とも協力しながら、アドベリフィケーションの推進活動に尽力できればと考えています。

Momentum
Chief Evangelist
柳谷俊輔氏

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