コラム

燃えない、スベらない。パーパス・ブランディングの極意とは

「ブランドパーパスとは、ソーシャルグッドのことだ」。その誤解を解くために、書きます。

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「本業」を通して、誰かにとって意味のある存在になる。

「ブランドパーパスとは、ブランドの存在理由である」ということを、もう少し自分なりにひもとくと、「このブランドは、誰かの人生や生活にとって、どう役に立つ存在になれるのか?どんな意味を持つ存在になれるのか?」を、ブランド自身が定義し、あらゆる活動がそのパーパス(=目的)に沿ってなされていることだと思います。

「良いこと」は、必ずしも「SDGs的な良いこと」である必要はなく、誰かの生活の助けになったり、誰かの生活を楽しくしたり、誰かの気持ちをラクにしたり、誰かを前向きにしたり、勇気づけたり……。役に立ち方、意味の持ち方、は色々あると思いますが、「ブランドが、商品やサービスを通して、世の中で果たすべき役割」がはっきりと定義されている限り、それはすべてブランドパーパスに当たるんじゃないかと思います。

しかも重要なのは、この「商品やサービスを通して」という点が重要です。あくまでもブランドが、商品のファンクションや、商品を通して得られるエモーションという「本業」を通して、誰かの役に立っているか、誰かにとって意味のある存在になれているのか。

例えば、私も携わってきたパンテーンの「就活をもっと自由に」や「#PrideHair」なども、ヘアケアブランドの本業である「髪」からは決して離れていません。あくまでも「自分らしい、美しい髪」という、パンテーンを通して得られるベネフィットによって誰かの後押しになる、ということをブランドパーパスとしています。もちろん商品広告でも同様です。

パンテーンの広告キャンペーン「#PrideHair」。就職活動という「自身をアピールする必要のある場」とトランスジェンダー当事者が抱える悩みを髪に焦点を当てながら描いている。
パンテーンミセラー。出演したのは、トランスジェンダーでモデルのイシヅカユウ。ブランドパーパス、そして「#PrideHair」の流れを汲みながら、「自分らしいサラサラ髪になれる」という商品便益を伝えている。

次ページ 「ポカリとハウス」へ続く

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