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コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

“朝ドラ女優”のルーツは、「スーパー小学生」時代にアリ?!(ゲスト:堀田 真由)【前編】

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バレエ、ピアノ、英会話……とにかく忙しい「スーパー小学生」時代

澤本:堀田さんは、小・中学生の時、部活は何をしていたんですか?

堀田:中学校はバスケットボールをやっていました。

澤本:じゃあ、運動は得意なの?

堀田:好きですね。幼稚園の時から東京に来るまでの10年以上、ずっとクラシックバレエをやっていたんです。学校から帰ったら習い事に行く、というハードな生活をしていて……。友だちと遊ぶというよりは、習い事に行って何かを学んでいるという、割と「スーパー小学生」みたいな感じでした。あはははは!

一同:ははははは!

権八:それ、自分で言う?(笑)

堀田:とにかく忙しい小学生でした(笑)

権八:でもさ、そうやって習いごとをたくさんしていて、逆に「ホントはもっと、お友達と遊びたい」みたいなのはありませんでした?

堀田:習い事も全部、自分でやりたいと言ったものなので……。それに、習い事に行っている先にお友だちがいたので。バレエにピアノ、そろばん、習字、学習塾。それとは別に、英会話教室にも行って……。

権八:ちょっと待って、それじゃ日数足りなくない?(笑)

澤本:日にちが足りないねぇ。

堀田:1番多い日は、3つスケジューリングがあって……。

権八:すごい。それはズバリ、教育ママというか、パパというか?

堀田:それが、全くでした。

権八:ええ?!そうじゃないの?

堀田:やりたいことが多くて、習い事はこれ以上増えそうだったんですけど。

権八:ええ?すごいね……。

堀田:両親には「ノー」と言われたことがなかったです。それはすごくありがたいな、と思いながら……。

権八:こう言ったらナンですけど……お金持ちですね。

堀田:あっははは!そうなんですかね~?(笑)

澤本:僕も同じこと思ってた。

堀田:ありがたいですね、ホントに。バレエって、なかなかにお金がかかるものなので。

権八:お嬢様じゃないですか!(笑)ご兄弟は?

堀田:兄がひとりいます。

権八:お兄ちゃん!仲良しですか?

堀田:はい。仲良しです。

権八:はぁ~、良かった(笑)

一同:笑い

声優ならではの「“息”芝居」とは?

中村:そんな堀田真由さんが声優に挑戦されている『ブルーサーマル』(橘正紀監督)という映画が3月4日に公開されます。これは、どんな作品なのでしょうか?

堀田:はい。私が声優をつとめた都留たまき、通称「つるたま」ちゃんは、最初は恋をしたいと思って大学に入学したものの、あることがきっかけで空を飛ぶ「グライダー」に出あうんです。グライダーは、飛行機と違ってエンジンがなく、自然の中にある上昇気流に乗って飛ぶスポーツです。実際、大学にはそういう部活があるそうで、世界的な大会まであるそうです。そのグライダーに彼女が出あい、部活を通じて出あう人たちと織りなす人間物語ですね。

権八:青春ドラマですよね、モロにね。

堀田:青春ですね、はい。

権八:これはオーディションを受けたんですか?

堀田:はい、オーディションでした。

澤本:声優は、前からやってみたいって思ってた?

堀田:ちょっと興味はありました。すごくありがたいことに、この仕事を始めてから「声がいいですね」って言っていただくことがすごく多かったんですよ。

権八:はいはい、分かります。声がいいです。

堀田:はははは!ウソだ……(笑)

一同:爆笑

権八:ウソじゃありません!そう思いましたよ(笑)

堀田:あはははは。それで「あ、そうなのかな?」と自分自身でちょっと自信を持てまして……。それだったら、声優やナレーション、ラジオという“声だけで表現するもの”に挑戦したいな、と思っていた矢先のオーディションでした。願掛けに、『ブルーサーマル』にちなんで青色の服を着て臨みましたね。

一同:ああ~!

堀田:ブルーのセーターを着ていったら……受かりました!(笑)

権八:おめでとうございます!(笑)

中村:それがアニメの声に当てて収録する、初の「アフレコ」だったんですか?

堀田:『ブルーサーマル』以外の作品で、声優のオーディションは本当に片手で数えられるぐらいなんです。4、5回目ぐらいですかね。

中村:全身を使う演技と、声優とではだいぶ違いますよね?どれだけ抑揚を出すかやノリなんかも全然。その辺も結構、切り替えてやられていたんですか?

堀田:そうですね。普段のお芝居だと、相手が目の前にいるので距離感が分かるんですけど……。アニメーションだと、グライダー内部の距離感や「こもり具合」を想像しながら話す必要がありますね。(グライダーの機外と比べて)声の大きさがどれぐらい変わるのか?といった点も、全然違いましたし。

あとは声優には「いき芝居」と言われるものがあるんです。普段なら表情で語れるところでも、それが出来ないので全てを声で表現しないといけないんです。アドリブも含めて、全部声にして出さないといけないので、そこが難しかったですね。

たとえば、声の演技の場合、単に振り返って話すだけでは「振り返ったこと」が分からないですよね?そこで、「え?」みたいに声を出しながら振り返らないといけない。それらをまとめて「いき芝居」と言うみたいです。

権八:いき芝居の「いき」っていうのは……。

澤本:「ブレス」の方の息ですか?

堀田:ブレスの「息芝居」です。“あいうえお” が使えます、と言われて……。「あぁ……」「え?」「う!」「おぉ〜」は使えるんですけど、「い」だけは使えないんですって。

権八:え、どういうこと?

堀田:「い~!」っていう芝居はないらしくて……。息芝居では迷ったら「あいうえお」を使うんですけど、「い」以外で様々なバリエーションを考えてくださいって言われました。

澤本:そうか。この場で全部、息芝居にしてやると面白いけどね。「あ!」「え?」「う……」って。

堀田:「おあぁ~……」とか(笑)

権八:「い、い、イイいぃ~!!」

中村:だから、「い」は使わないんだって!聞いてました?!(笑)

堀田:使わないです(笑)

澤本:なかなか言いづらいな。

権八:「う!うぅ~!!」何なの、これ?(笑)

一同:笑い

権八:なるほど~。グライダーには2人乗りますからね。後ろに教官というかね。

堀田:はい、後ろには先輩がいて。

権八:たしかに、会話をする距離感とかこもり具合は難しそうですよね。実際にこもって芝居するわけじゃないですもんね?

堀田:そうなんです(笑)

権八:なるほど~!

〈END〉後編につづく