1回目コラム:事業構造はカタチを変える-① トヨタが示した新ビジョン、モノづくりからサービスブランドへ
2回目コラム:物流と都市の概念を拡張する、トヨタの新ビジョン 事業構造はカタチを変える-②
3回目コラム:アマゾン、Uberとの協業で実現するトヨタの新構想 事業構造はカタチを変える-③
4回目コラム:自動車のワイパーが動いたデータから、雨降りを知る 〜IoTによる産業構造の変化〜
5回目コラム:ビッグデータを経営資源にした新たな経済圏 〜ビッグデータによる産業構造の変化〜
6回目コラム:スマートスピーカーにみる、AIと消費行動 〜AIによる産業構造の変化〜
7回目コラム:実店舗とEC企業のショールームは、何が違うのか~オムニチャネル時代の購買体験
前回のコラム
では、オムニチャネル時代において、企業は購買チャネルをクリエイティブな視点でデザインしていかなくてはならない、という内容にふれてきました。今回は、クリエイティブな視点で購買体験をデザインしているブランドの代表的な事例をみていきたいと思います。
事例1:リアル店舗を軸とする企業のデジタル購買体験化:DIFFERENCE <コナカ>
リアル店舗を軸とする企業がオムニチャネルを導入し、購買体験にデジタルツールを使うことによって、購買体験の質の向上と効率化を実現している例。
事例2:Eコマースを軸とする企業のリアル体験化:Warby Parker
Eコマースを軸としている企業が、デジタルでは提供できない商品のリアル体験をどの様に提供し、購買を完結させているかという例。
事例1:DIFFERENCE(コナカ)
DIFFERENCE(ディファレンス)は、紳士服販売のコナカが展開するオーダースーツ事業です。2018年時点で全国に約50店舗展開しています。DIFFERENCEは、良い立地への出店力と接客力の高いスタッフ等、リアル店舗を軸とする企業の強みを活かしながら、事業構造の実体としてはEコマースを軸とする販売への移行を視野にいれた事業となっています。ここからはDIFFERENCEの購買体験フローを見ていきたいと思います。
<online>
初めてDIFFERENCEで商品を購入する顧客は、予約しておくと待ち時間無くスムーズに対応してもらえます。DIFFERENCEはオーダースーツ事業なので、まずは店舗で体の寸法を測ることを前提としていますが、一度顧客の身体寸法を把握することで、2回目以降のオーダースーツの販売を全てEコマースでも完結できます。
