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コラム

48歳のピボット・ターン 〜広告会社のCDが、テックベンチャーに入ったら〜

起案して29時間でプロダクトローンチできた話

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【前回コラム】「その会社は、ユニコーンと呼ばれていた」はこちら

1日目 “Go! Go! Let’s release it today! ”

それがCEOの言葉だった。新型コロナウィルスのワクチンが、医療従事者に先行接種されることが発表されたのが2月17日。その翌日の18日午前中。SmartNewsプロダクト定例会議で、誰からともなく「コロナワクチンの接種状況を、世の中に分かりやすく届けるべきではないか?」という議論が起こり、それをCEOの健さん(鈴木健)が煽ったのだ。どうせやるなら、今日中に出しちゃおうぜ!と。スマートニュース社内の情報共有はSlackで行われているが、私は何やら盛り上がってるらしいことを感じ、ちらっとプロダクトチームのチャンネルを覗くと“Go! Go! Let’s release it today!”とCEOが言っている。正直、震えた。

広報責任者の僕は、急いでPRチームのメンバーに集まってもらい、13時からMeetでプロダクトマネージャーのShinnoさんを招いてプロダクトの説明を受けた。「でも正直、まだ何もできてないんで、あんまり言うことないんですよ(笑)」「そりゃそうですよね(笑)…PRチームのみんな、これ、プレスリリース明日打てるかな?」「やるしかないんじゃないですか(笑)!」「明日金曜日だけど…まあ今回は、早く出すことに意味があるよね。最速でプロダクトもプレスリリースも出して、日本初になろう」と、チームのみんなもPR会社の方々も乗ってくれた。やばい1日の始まりだった。

僕とPR会社の方々でプレスリリースの文面を書き始める。配信は、おおよそ24時間後の14時にターゲットを定める。当然、他のプロジェクトも動かしながらの進行になるので、1日置いておいても大丈夫なものは、全部後回し。あっちでプロダクトをつくりながら、こっちでプレスリリースをつくる。プロダクトの形がちょっとずつ見えてくる。参照すべき厚生労働省の情報をコンテンツチームが整える。そんな進行中の仕様をslackでのぞきながら、文面をちょっとずつ作っていく。プロダクトデザイナーに頼んで、決まったUIの画像をもらって、貼り込む。だいたいこんな感じかなと、まとまってきたところで、CEOの健さんに見てもらい、一緒に文面を練る。時は既に、ローンチ当日19日。

左上から私、プロダクトマネージャーのShinnoさん、コンテンツチームのRyoさん。

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