ブランド論の教科書通りにやってみても、
ブランドはつくれません!
今、世の中には「ブランド」という言葉があふれています。「ブランド」についての情報もたくさんあります。
「ブランドとは、差別化である」「ブランドとは、約束である」「ブランドとは、経営そのものである」「ブランドは企業の資産である」「ブランドとは、自社の製品やサービスを顧客に想起させる重要な要素である」「ブランドは、人・モノ・金・情報に次ぐ第五の経営資源である」等々、デービッド・A・アーカー、フィリップ・コトラーなど、さまざまな学者だけでなく、マーケターもそれぞれの説を唱えています。
私は、この本を手にしてくださったあなたに、最初に言っておきます。
もし、あなたが「ブランドは差別化である」とか、「ブランドは約束である」といった言説を信じているのだとすれば、絶対にブランドはつくれません。
まして「ブランドは第五の経営資源」などと言い出したら末期症状。社内で「ブランドかぶれの頭でっかち」と言われてしまいます。
世の中にある「ブランド論の本」「ブランドの教科書」を無邪気に信じて、そこに書かれていることをそのままやってみても、現実にはブランドはつくれないのです。
では、どうしたらブランドをつくれるようになるのでしょうか。
この本では、「ブランドとは実務家にとって、そもそも何なのか」をまず明らかにし、「ブランドをつくる現実的な方法」を、「難しい言葉をできるだけ使わず」に説明していきます。
どんな企業、どのような商品でも、きちんとブランドをつくることができること。これこそが、私がこの本で目指していることです。
今の時代、企業にとってブランドが重要であることは、周知の事実です。「ブランドは企業における第五の経営資源」であり、「ブランドをつくることが商品の魅力を上げる」という話がビジネスの現場では当たり前になりつつあります。
