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コラム

宣伝会議賞の受賞者っぽくない 妙な二人の追憶コラム

宣伝会議賞のコピーは、なるべく書かないほうがいい!?

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宣伝会議賞 挑戦期間の9月から11月。この2カ月を、前回グランプリの田辺ひゃくいちさんと、第51回宣伝会議賞 CMゴールドの合田陽太郎さんにそれぞれ振り返ってもらう。
今回は田辺さんの9月24日~10月5日を追憶。田辺さんが実行した、コピーを「書かない」「出さない」作戦の真意とは…。

こんにちは。田辺ひゃくいち(@tanabe101)です。あくまで想像ですが、この時期になると「俺はもう◯本も書いたぜ!」だとか「まだ1本も書けていない……書かなきゃ!」だとかの声が、いわゆる宣伝会議賞関連の周囲から聞こえてくるのではないかと思います。

ただ、書いたことを自慢する必要もないし、書けていないことで自分を叱咤する必要もないのではないでしょうか。わたしも、いきなりコピーをどしどし書きはじめたわけではありませんでした。むしろ、「なるべく書かないようにしよう」と思っていたほどです。

なるべく書かないようにする

宣伝会議賞の課題のなかから気の向くままにいくつか選び、コピーを考えていくわけですが、頭に浮かんだコトバをなるべく書き留めないようにしました。書いた瞬間、そのコトバに思考が拘束されてしまうと思ったからです。


 
頭のなかでのみ考えつづけ、最後の最後までどうしても残ってしまったシボリカスのようなコトバの断片だけを手で紙に記していくことにしました。パソコンは使いません。コトバが美しい行間で並んでいるのを見ると、イメージって息苦しくなるじゃないですか。罫線がうるさくない、無地(もしくは薄い方眼)のノートを使うことにしました。

なるべく出さないようにする

コトバを書き惜しんだにも関わらず、無数のコピーが漏れ出てしまったら、せめてもの償いとして本当に良いものだけに絞り込もう。「なるべく出さないようにしよう」とも、あらかじめ考えていました。

どれもこれも愛おしく、どれもこれも受賞しそうに思えてしまうものですが、それってとても恥ずかしい現象じゃないですか。「10分の1まで絞る」くらいの姿勢でゼロ次審査を自ら行おうと決めました。

というわけで、今回のコラムの対象期間となる「9月24日~10月5日」はまだまだ「なるべく書かないようにする」の真っ最中でして、ゼロ次審査まですら進めていませんでした。提出するコピーを一つも書けてはいなかったということです。

【田辺さん:10月5日現在、コピー本数0本】

【次回の追憶!】

合田さんの9月28日~10月13日。
「自分が世界一面白い?」
「つまらないものを出せ!」
「宣伝会議賞は自由だ」

次回の公開は10月13日(火)。合田さん、そろそろ受賞作が生まれる気配…。

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