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コラム

マーケティングからイノベーションを起こすために

マーケティング部門の現状

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マーケティングコンサルタントの青葉哲郎です。サイコスという会社で、「マーケティングから、イノベーションを。」をテーマに、経営・事業戦略の課題解決支援をしております。私の経歴は別途ご覧いただければと思いますが、マイクロソフトやリクルートなどの事業会社で、経営・事業戦略やマーケティング構造改革などを担当しておりました。

今回は、全4回にわたり、マーケティング部門を強くするためのお話をさせて頂きます。前半2回は簡単に概念の話を、後半2回は具体的な手法の話をさせて頂きます。皆様が日々取り組まれている業務を再構築するきっかけになれば、大変光栄に存じます。

構造改革を余儀なくされる事業、悩めるマーケティング部門の実態

この10年でマーケティングの周辺業務はすっかり様変わりしました。私が20代のときに行っていた業務量と、今のマーケティング部門の担当者業務量は比にならないほど増加しています。今の担当者は本当に多忙で、費用対効果を検証する間もなく、次から次へと、作業に取り掛からなければなりません。
この数年、事業環境は変化のスピードを上げています。以下に挙げる項目は、多くの企業で、クライアント企業が実際に課題として認識しながら対応に苦慮している内容です。

<マーケティング部を取り巻く状況>

【事業会社の内部環境の変化】

  • 業務量の増加
  • 業務複雑化・専門化
  • 全体戦略の欠如
  • 業務を統合できるリーダーの不在

【外部環境・競争環境の変化】

  • 米国を中心としたネット技術の進化
  • 多メディア化、ユーザーの情報発信
  • 顧客関連の情報が急増中
  • 新しいタイプの競争相手が脅威に

環境が変化したことにより、社内からマーケティング部に期待される役割も大きく変化し、多様になっています。

マーケティングは経営課題そのものである。

これらの課題に対して、マーケティング責任者は何をすべきか。それは、経営者に「マーケティングが経営課題そのものである」とまず認識してもらうことではないでしょうか。

組織変革や構造改革をしたい経営者・事業責任者は、数多くいらっしゃいますが、多くの場合、その解決方法を考えるための時間的余裕も、解決した経験もありません。改革するためのポイントは、組織横断を必要とするマーケティング課題に対して、組織の再構築を行い、正しい目標設定、確実な実行をすることです。

マーケティング部門は、コストセンターから“プロフィットセンター”へ。

日本企業のマーケティングには、成功している欧米企業のように会社の中枢機関として、利益を生み出す仕組みを作り、コストセンターから“プロフィットセンター”に生まれ変わることが求められています。

従来のように、マーケティング部が、広告宣伝の予算をどう割り振るかさえ考えていればいいという時代は終わりました。営業現場、カスタマーサポート、広報など、すべての部署と組織横断的に繋がり、全社で戦う組織を築けるかどうかが、今後の競争優位のポイントになっています。

次回以降は、実際に企業から寄せられるお悩みや課題を例に、「企業が競争力を高め、売上を上げ続けるために必要な戦略アプローチ」、「リスティング広告やSEO」、「ソーシャルメディアマーケティング」についてお話していきたいと思っています。

青葉哲郎 「マーケティングからイノベーションを起こすために」バックナンバー

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