メディアプランニングに活用できる広告効果の可視化モデルとは?
株式会社ビデオリサーチ 第四営業部 部付部長 青山 浩之 氏
生活者の嗜好の変化やライフスタイル、メディアの多様化といった背景により、広告効果が見えにくくなっている。
ビデオリサーチ 第四営業部 部付部長の青山浩之氏は缶コーヒーの主要4ブランドを例に挙げながら、広告の“量”と“質”によって、その成果が変わり、“量”と“質”を事前に把握することでマーケティング成果を予測できると語った。
その予測を可能にするためには広告活動の現状把握、課題抽出を行い、将来の広告計画に生かすP(Plan)D(Do)C(Check)A(Act)管理の実践が必要であるとし、その際、管理すべき指標の明確化と測定を行い(CHECK)、そこから効果的なプランニング(Plan)へ向かうサイクルを構築することが重要と指摘している。
同社ではこれらのPDCA管理を可能とする枠組みとして「広告効果可視化モデル」を構築。広告出稿前に管理すべき指標の変動を予測することで、効率的かつ効果的なプランニングを実現している。
このモデルによって、CM出稿前の段階における目標到達可否の判断ができ、最適な広告投下量のシミュレート、そして目標達成に向けた最適なクリエイティブ案が把握できるようになるという。つまり、広告の最適な“量”と“質”を知ることが可能となるのだ。
この「広告効果可視化モデル」を活用した具体的なモデル事例として日本コカ・コーラの缶コーヒー「ジョージア」における実践事例を紹介。再生想起ベース(缶コーヒーと聞いて買ってもよい)での購入意向第1位をゴールに設定した上で予測シミュレーションを行った。
ここでは、好意度、キャラクター適合度、内容理解度、商品興味関心度、商品購入喚起度といった質に関する指標が選択され、これと広告の量(GRP)を基に具体的なモデルの構造が来場者に向けて示された。
「同じ缶コーヒーのカテゴリー内でも、ブランドが蓄積してきたものによって変わってきます。カテゴリーが変わればまた違う指標になってくることも想定できます。指標間の関係性を把握しながら広告の量と質、それぞれの違いによる成果予測を示していくことができます」(青山氏)。
最後に今後の活用提案として、社内に点在するマーケティングデータを整理、統合した広告効果管理の活用やPDCAの循環と次につなげる予測などを提案した。
(次ページへ続く)
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