コラム

いま、地域発のクリエイションが面白い!第2弾

“東京コンプレックス”という負のエネルギーからのものづくり

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おしゃれなだけじゃ売れない

よく「大阪の笑いと東京の笑いは違う」という話を聞きますが、当社代表の山根に言わせると「大阪の笑いは上品。東京の笑いは下品。」なのだそうです。 正直、大阪に移住するまで私は真逆のイメージを持っていたのですが、言われてみると確かにそうなのかもしれません。基本的に大阪の笑いは古典的な漫才のルールに則っているため、わかりやすい。

大阪人が東京の笑いに感じる“下品さ”というのは、反則技はやってはいけないという共通意識の上に成り立っていると思います。ルールから外れた笑いを追求する芸人さんも多いですが、基本的に大阪人はシュールな笑いより、古典的な笑いのほうが好きなようです。これは、クリエイティブやアート作品にも言えることで、奇をてらったもの、ユニークなものより、わかりやすいものが好まれる傾向があります。

トークイベントにて。わかりやすいボケでユーザーの心をつかむ。

トークイベントにて。わかりやすいボケでユーザーの心をつかむ。

また、大阪では「おしゃれなだけじゃ売れない」という事実もあります。東京では“見かけ倒し”が通用することも少なくないのですが、大阪ではそれが通用しない。飲食店で例えると「味はまあまあだけどおしゃれで高いカフェ」はすぐ潰れてしまう。地方全体に言えることかもしれませんが、大阪は特にシビアだと思います。

大阪に来て驚いたことは「飯がうまくて安い」ということ。当社オフィスのある本町、淀屋橋近辺は特に安くてうまい店が多いのですが、一方で入れ替わりも激しい。見かけ倒しが通用しない大阪では、飲食店は常に淘汰されていくのでしょう。

これは、広告にも言えることかもしれません。当社代表の花岡によると「大阪の広告は“顧客意識”が高い」のだそうです。

例えば広告を作るにあたって、「お金がもらえればいいや」と割り切って、広告会社やクライアントに媚びたものを提案するということもあると思います。でも、それは広告の本質ではありませんよね。“顧客意識”というものはどの地域でも持つべきものですが、大阪の客となると、さらに別の軸を求められるのです。それは、クリエイティブのレベルの高さとかデザインの質ではなく、お客さんの満足意識の違いだと思います。東京では「カワイイ」「カッコイイ」といった、ビジュアルだけで売れるものがありますが、大阪の人はコストパフォーマンスと笑いを重視する。それは、サービス精神旺盛で顧客満足を大事にしてきた大阪人の商売気質によって育まれたものなのでしょう。

次ページ 「東京ずるい」に続く

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