もともとネット通販は商品数が膨大になるため、末端の情報ページは概してスペックの羅列のようになりがちです。同時にユーザー側も、ネット通販には商品種類の充実や、セキュリティ、ユーザビリティなどを主に求めてきたので、説明コピーに「刺激」などなくても成立してきました。そうした両者の予定調和が、現状のネット通販の「限界」を作っているのだと思います。正確であればよい、要素がソツなく記されていればよい…の発想で書かれる機械的な文章に対しては、「読む」というより、必要な断片情報を「探す」作業になります。情報が見つかれば作業は完結し、そのかわり読み飛ばした内容のほとんどは頭に入っていません。ちょっと極端ですが、これまでのネット通販の商品説明ページの多くは、読まれず、探されるだけのデータベースになっていたのではないでしょうか?
情報の読み手は、内容から受ける刺激によって記憶を深めたり、それを他人に伝えたりします。その結果として、情報の中身が外へ伝播していくのです。サイトへの集客や他メディアへの接点を増やしても、読み手の側が能動的に行動を起こさないとなかなか広まるものではありません。そのためには商品の「説明情報」自体に、読み手を刺激する仕掛けを施さなければならないのです。では、その「仕掛け」とはどういうことか? 次回、もう少し具体的に考えてみましょう。
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