—最も欠かせない技能や専門知識を挙げるとすれば何でしょうか。
データ分析を体系的に知っていることでしょうね。いまの若い人たちは、大学で熱心にデータアナリティクスの講義を受けていますよ。データ分析の職に就くためではありません。弁護士だろうが、医師だろうが、いまや多くの職業でデータ分析の知識が求められます。
マーケターにとっても、核となるスキルでしょう。顧客理解の精度や、ターゲティングの正確さをどうすれば高められるのか、に関わってきますからね。
繰り返しますが、デジタルマーケティングの要点は「個々人のレベル」でニーズを発見し、商品とマッチさせ、それを届けるということにあります。消費者一人ひとりに対し、何がチャンスとなるのか。それをデータから、より正確に学び取るには、分析の根本的な考え方を知っていないと、そもそも議論についていけないのではないでしょうか。
—必要なスキルがますます広がる中で、CMOを筆頭に、マーケティングやプロモーションの現場で活躍し続けるには、何が大切だとお考えですか。
好奇心です。これはマーケティングにかかわらず、多くの職業で必要とされるものです。あるいは人生において大切なこと、といってもいいかもしれません。—あなた(記者)だって、私に関心を持ったから、いまここで質問しているのでしょう。あるいはこの業界に関する好奇心が、仕事の大部分を占めているはずだ。違いますか?(笑い)
マーケターの使命は、顧客を理解することです。顧客のことをもっと知りたい、顧客の心の奥底にあるものを見つけ出したい、そういう好奇心がなくては務まりません。
強い好奇心を持ち続けられれば、変化を愛することもできます。例えばソーシャルメディア広告は2年前まではまったく知られていなかった。たった2年間で、それがガラッと変わりましたね。顧客がいまこの時にどんなことを発信しているのか、どんな感情を持っているのかを理解することが、ブランドを管理する上で、とても重要になりました。
InstagramやSnapChatといった新しいサービスも次々登場し、あっと言う間にユーザーを広げました。広告出稿だって、ツール一つで簡単にできるようになりました。いつしか、これらも時代遅れになるかもしれません。また新たな姿を持つ広告手法が登場する可能性はとても高い。変化のスピードはますます早くなることでしょう。
最も大切なことは、変化が起きることを愛せるかどうかなのです。こうした世の中の変化に厳しく目を向け続けること、そして顧客のことをもっとよく知りたいと思うことは、同じ源から生まれます。つまり、それが好奇心です。
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