コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

澤本さんがCES@ラスベガスの会場から生中継(ゲスト:前田裕二)【前編】

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見城さんから言われた「読者と内臓をこすり合わせてるか?」

中村:しかし、初めに毎回ゲストの方にお願いしている「20秒自己紹介」というコーナーがあるんです。この「すぐおわ」は一応広告の番組ということで、ご自身の自己紹介をラジオCMの秒数20秒に合わせてやってもらえないか、というムチャブリを。

権八:ネットで見る限りはすさまじい人生じゃないですか。

前田:いえいえ、みなさんがすさまじすぎるから、それと比べると全然。

権八:濃密なご経験をいろいろされているわけですが、それを一体どう20秒にまとめてくれるのか。ハードルを上げていきたいと思います。

前田:そうですね。本(自著『人生の勝算』)に書いてあるようなパーソナルな話は、もともとあまり話したくなかったんですよね。出版するときも、もうちょっと段階を経て、まずはビジネス寄りに本を出して、自分の中である程度、成果を出したと言える段階になったら過去を語りはじめてもいいんじゃないかと思ったんです。過去を語るにはあまりにも何も成し遂げてなさすぎると思って嫌だったんです。両親が亡くなって何ちゃらみたいな。そこは幻冬舎の見城さんや編集の方々との議論がありまして。

中村:「いや、書け」と。

前田:「本というのは、読者との内臓と内臓のこすり合いなんだ」と。

中村:出た、言いそう(笑)。

前田:「こすり合ってんのか?」と言われて。確かに全然内臓出してないと。お腹開けてるぐらいで。内臓ぶつけ合うんだということで、確かにと、ああいう風に書いたんですけど、基本的には自己紹介というときにも、なるべく自分からそういう話はしたくないから20秒と言われたときも、「じつは昔両親が亡くなって努力で乗り越えたので、人に努力の大切さを教えたいと思ってます」という話はしたくないんですけど、世の中的にはそれを求められているというギャップにいつも悩んでます。

権八:なるほど。前置きの段階でほぼ話しましたね(笑)。20秒の中にそれを入れていただいても。自由ですからね。いろいろな方がいるんですよ。いきなり歌う人もいれば、普通にしゃべるでもいいですし。普段あまり自己紹介ってしないですよね。

前田:広告屋さん観点での自己紹介はしないというか、ただ情報をそのままストレートに伝えるという自己紹介しかしないじゃないですか。名前を言って、「何をやってるものです」と。広告は情報を伝えるだけじゃなく、人に印象を与えるという要素を掛け合わせるわけですよね。普段そこまで考えて自己紹介してないと思いました。

中村:面白いでしょ、この男。

権八:いきなり面白いですね。

中村:何でも戦略性と本質というのをずっと考え続けてるんですよね。

権八:自己紹介に入る前にこんなにキャッチボールしたのは初めてかもしれない(笑)。でも、その通りなんですよね。

前田:そういう思考トレーニングは普段からしなければいけないと反省してます。いかに自分が情報の提示で終わってしまっているか。僕は就職活動を一生懸命やってたんです。でも1つ後悔してることがあるとすると、広告代理店など広告業界を見なかったんですよ。なぜか当時、全く興味がなくて。でも、仕事で一緒になればなるほど面白いと思うので、あのとき広告業界に触れあっていたら・・・僕は金融に入ったんですけど。

中村:ゴールドマン・セッ・・・。

権八:どうしても言いたいんだよね、中二としてはね(笑)。

前田:めっちゃやりやすいですね、このラジオ(笑)。

権八:2年目にしてNYに渡って。

中村:ちょっと待って! 言い過ぎると、どんどん自己紹介がなくなっちゃうから。情報の伝達とはって考えないでいいから。

次ページ 「語り続けて、はじまらない「20秒自己紹介」」へ続く

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