より「ソフト」な部分で差別化されていくフィットネスの世界
実際、それに呼応するようにしてジムのバリエーションは多様化していて、「24時間空いている」「器具が充実している」などといったものよりも、もっと高次元な差別化が図られている。
例えば、私の周りおよび先輩女子たちがこぞって行っているのが「ビーモン」だ。これはボクシングフィットネススタジオ「b-monster」の略で、音楽を流しながら、ボクササイズを取り入れた動きをすることで、汗を流す。通っている彼女たちの感想を見ていると、「ストレス発散になった!」「楽しい」という言葉が目立つ。
一方で、2016年から急に言われだした「マインドフルネス」という言葉の流行もあってか、「回復」に特化したジムの話もよく聞くようになった。千駄ヶ谷の「ZERO GYM」は瞑想も取り入れた「疲労回復」に力を入れたジムで、身体を整えて仕事のパフォーマンスを高めることが全面にPRされている。
ジムといえば、「痩せる」「身体を引き締める」といったイメージがあるが、現代の大人たちは、そんな欲望だけでは物足りなくなってしまった。というか、それだけの欲望では続かないことを知ってしまったのだ。身体を動かしたい欲望は常態化していて、「友だちがいなくてもできる、体を動かす楽しいことないかな」という気持ちを胸に、情報の海をさまよっている。
「陰気なアラサーが世界を回す」バックナンバー
- なぜ、「女性を語る広告」はこじらせているのか(2019/4/12)
- TikTokがワカモノアプリの時代は終わった。2019年のTikTokはオトナがブーストさせていく(2019/3/25)
- オチまで3秒が限界?私たちは私たちの「短気」をもっと意識すべきかもしれない(2019/1/17)
- 自分らしさが決められないアラサーの私たちには、「迷子案内ビジネス」が効く(2018/8/17)
- りょかち氏の新コラム「陰気なアラサーが世界を回す」がスタートします(2018/8/16)
- スタンプラリー化する消費時代に、コンバージョンは希薄化する(2018/4/04)
- 「決めてくれ」病のワカモノたちに効く、「決めてあげる」モノづくりの工夫(2018/2/05)
新着CM
-
クリエイティブ
サントリー烏龍茶や月桂冠など定番6商品、ファミマカラー限定パッケージに
-
クリエイティブ
ズンズンペンギン、ヌンヌンアザラシ…海の動物が迫るマリンワールドの広告
-
クリエイティブ
新木優子がファッショナブルな間食を提案、湖池屋「ランチパイ」CMの裏側
-
AD
広告ビジネス・メディア
急成長を遂げる「変革支援」のプロ集団 DXとデジタルマーケティングで企業変革を加...
-
広報
U-NEXT HOLDINGS、新社名にあわせたブランドコミュニケーション開始
-
クリエイティブ
「一言日記」のような言葉で心を捉えるルミネのコピー、約20年続く理由
-
クリエイティブ
お米・人・製品への愛を表現、賀来健人をキャラクターに『亀田の柿の種』の新キャンペ...
-
AD
特集
成長企業の人材戦略
-
マーケティング
味の素「丸鶏がらスープ」ロゴを商標登録 広告出稿やブランド想起など決め手に