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コラム

陰気なアラサーが世界を回す

心も身体も躍らせてほしい、欲張りな私たちが求める次世代ワークアウト

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「身体を楽しく動かしたい」という、現代のミリオンセラーな欲望

「子どもが身体を動かす場所がない」と現代のママたちは嘆いているが、大人はもっと深刻で、少しでも気を抜くと全く身体を動かさないで毎日を過ごしてしまう。多くの娯楽はスマートフォンの中で完結してしまうし、大人になってから友だちをつくるにはコミュニケーション能力に乏しい私たちが、今のところ身体を動かすためにすぐにできるのは、「ジムに通うこと」なのだ。

「身体を動かす」ことができない大人たちが無数にいる中で、「運動をさせる」社会意義は複数求められるようになっていく。単なる、フィジカルとしての健康だけではなく、メンタルにも影響するからだ。

現代人の一つの姿として、「友だちがおらず、身体的にも精神的にも運動が不足しており不健康」という一面は、抑えておくべきポイントなのかもしれない。

スマホで何でもできる時代に、「体を動かす+何か」は無限に求められている。今回はジムをテーマにあげたが、それはVRゲームかもしれないし、モバイクのようなライドシェアサービスかもしれない。新しいスニーカーの機能かもしれない。

社会からのニーズと個人からの嘆きが高まる中で、それに対してどんな解がマーケットに示されるだろうか。悲しい現代の若者たちの心も身体も踊らせてくれる「何か」を、私も切望している。

りょかち

1992年生まれ。京都府出身。神戸大学卒。SNSに自撮りをアップし続ける「自撮り女子」として注目を浴びる。現在では、自撮りのみならず、若者やインターネット文化について幅広く執筆するほか、若年層に向けた企業のマーケティング支援も行う。著書に『インカメ越しのネット世界』(幻冬舎刊)。