プロジェクトは、がんばり8割 余力が2割
前田:お話を伺うと、本当に子育てとプロジェクトには共通点が多いですね。
平:次々と起こる想定外のことを、夫婦というプロジェクトメンバーが協力しながら解決していくところは、まさに仕事のプロジェクトも同じですよね。
前田:たしかに、想定外のことが起きた時はどうやってタスクを分けるかを考えなければいけなくなる。それは育児も仕事も同じで、その時にどれくらい助け合えるかが肝でしょうね。
平:助け合うことは本当に大事です。そのタイミングでできる人に任せて、自分ができるようになったタイミングで恩返しすればいい。子育てもプロジェクトも8割がんばって2割は余力を残しておく。そういう組み方が理想だと思っています。働き方に余裕があると、心にも余裕が生まれるので優しくなれます。
前田:8:2というバランスはすごく大事かもしれませんね。とくに新規事業は効率重視で10:0になりがちですけど、それでは想定外が起こると潰れやすい。
育児の経験はそのままプロジェクトのシミュレーションになっているのだなとつくづく思いました。
平:むしろ育児の方が大変だと思います。仕事は労働時間が決まっていますけど、育児の時間には決まりがありませんから。それに、子どもはものすごい勢いで成長していくので、それに合わせて私たちも考え方をどんどん変えていかなければいけません。育児というプロジェクトを通してみんなで成長できればと思います。
前田:プロジェクトが本当に目指すべきところはそこなんでしょうね。まずは僕自身のカルチャーを変えるところから始めないといけないな。
書籍案内
『予定通り進まないプロジェクトの進め方』
ルーティンではない、すなわち「予定通り進まない」すべての仕事は、プロジェクトであると言うことができます。本書では、それを「管理」するのではなく「編集」するスキルを身につけることによって、成功に導く方法を解き明かします。
『予定通り進まないプロジェクトの進め方』 対談バックナンバー
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