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「CES 2019」現地レポート③ — LGの発表に見る、AI活用の新たな体験設計(森 直樹)

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AIがカスタマーサポートをプロアクティブに変える

David氏によると、従来のAI機器は、ユーザーによって事前に設定された指定タスクを実行することが多かったが、ThinQは、サービスを提供する際に個々のデバイスに限定されず、複数のデバイス間でのコラボレーションを可能にするという。例えば掃除をしていると、ThinQ AIがユーザーが掃除機を操作していることを理解し、別のロボット掃除機で別の場所の掃除をするか、確認してくれるという。各製品がネットワークでつながりAIと連携しているからこそ可能だというのだ。

さらに、ThinQ AIは高度なカスタマーサポートを可能にするという。2019年にはLGプロアクティブカスタマーケア、すなわち人工知能を利用して業界で最も高度なパーソナライズされたカスタマーサービスの提供を開始するというのだ。これにより、LGの家電は、問題が発生する前の潜在的な問題について利用者へ警告を発することができるという。すでにBtoBの世界で起こっていること(例えば、GEのエンジンやコマツのトラクターなど、機器が故障する予兆を察知し、壊れる前にサポートを提供するなど)を、コンシューマー家電で実現するというのだ。

こうした、ThinQ対応機器は、Amazon Dashともシームレスに接続して、日用品を切らさないように自動的に再注文することもできるという。

プロアクティブカスタマーケアサービス。冷蔵庫が故障の可能性を警告している様子。

ThinQのある生活を体感できるデモ展示。

GoogleにもAmazonにも対応するThnQAI搭載のテレビ。

レポート

森直樹
電通 CDC エクスペリエンスデザイン部長 クリエーティブディレクター

光学機器のマーケティング、市場調査会社、ネット系ベンチャーなど経て2009年電通入社。米デザインコンサルティングファームであるfrog社との協業及び国内企業への事業展開、デジタル&テクノロジーによる事業およびイノベーション支援を手がける。 日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会の幹事(モバイル委員長)。著書に「モバイルシフト」(アスキー・メディアワークス、共著)など。ADFEST (INTERACTIVE Silver他)、Spikes Asia (PR グランプリ)、グッドデザイン賞など受賞。ad:tech Tokyo 公式スピーカー他、講演多数。