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ブランドのコミュニケーションに影響を与えるテック5選 —「CES2020」レポート⑤(玉井博久)

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3.複数映像同時発信ディスプレイ

今回、航空産業からCESに出展したことで注目を集めるデルタ航空が展示していたのが複数映像同時発信ディスプレイです。1枚のディスプレイではありますが、立つ位置が変わると届ける映像が異なるというもの。さらにセンサーカメラと併用することで、個人を特定してその個人が動き回ったとしても、その個人に届けたい映像を表示することができます。同じディスプレイなのに、違う人には違う映像が届けられるという仕組みです。

これは、まさに映画の「マイノリティ・レポート」に出てくる1シーンを髣髴とさせるもの。1枚のディスプレイ看板からトム・クルーズだけに届けるCMと、他の人にだけ届けるCMを同時に映すことができるという場面を思い出しました。空港だけでなく、駅中のOOHなどに起用される日も遠くないのかもしれません。

天井にある白いセンサー。個人を特定して動き回ってもその個人だけに見せたい映像を届けることができる。

どれだけ動き回っても、この映像が私には見えるようになっており、他の人にはまた他の映像が見えるようになっている。

同時に複数の映像を表示できるディスプレイ。

反対側から見ると、左から韓国、フランス、日本、メキシコの映像が表示されている。こちらか見ると、鏡になっているため反対に見えるが、反対側に立つと正常に見える。立つ位置によって韓国やフランスなど見られる映像が異なる。

4. スリム化したAR/VRゴーグル

AR/VRは随分前から紹介をされてきましたが、今年のCESで展示されていたAR/VRゴーグルは、これまでと比べてスリム化されている印象を持ちました。特にARゴーグルは通常のメガネと、ほぼ遜色ないレベルにまでなっています。VRグラスも、まだある程度の厚み感はあるものの、これまでに比較すればかなりのスリム化を実現できていると感じられました。今後、さらにゴーグルのスリムが進めば普段の生活にAR/VRが浸透し、AR/VR体験がより日常的なものになることが期待されます。

ARゴーグル。もはや普通の眼鏡との違いが分からないほどスリムになっている。

VRゴーグルも手前のものはこれまでの半分以下の厚みになり、装着しても恥ずかしくないレベルに近づいている。

Panasonicが展示したVR“ゴーグル”。上2つのものは、もはやVRゴーグルではなく、VRメガネ。

次ページ 「5. ブロックチェーンスマホ」へ続く