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コラム

共感デザイニング

これって広告?

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【前回の記事】「つくってみなきゃ、わからない。」はこちら


夏目和彦

アイ・エム・ジェイ/ディレクター/プランナー
愛知県新城市生まれ。2006年IMJ入社。デジタルマーケティングにおけるプランニングやディレクションを領域としながら、サービスデザインやプロモーション設計まで幅広く活動中。こう見えて1児のパパ。HCD-Net認定人間中心設計専門家。2014年度グッドデザイン賞「未来づくりデザイン賞」受賞など。


あけましておめでとうございます。IMJ夏目です。

先日、宣伝会議さんにご依頼いただいて、大学で授業を1コマ担当させていただきました。100人以上の学生さんがいたので、前の方の席で頷きながら話を聞いている人もいれば、窓際で日差しを浴びながら気持ちよく居眠りしている人もチラホラ。私的にはどちらかというと後者の学生さんたちに懐かしさを覚えながらも、この授業が学生さんたちにとっても自分にとっても、ひとつのきっかけになればと思っています。

さて、このコラムも第5回を迎え、残すところあと2回です。
今回は、これまでにご紹介してきたタクシーの事例をざっと振り返りながら、本題である「共感をデザインする方法」について私なりの考えを述べたいと思います。

施策ひとつで、会社は変わる。

車内にあるボタンを押すと、運転手さんがいつもよりゆっくり走ってくれる三和交通の「タートルタクシー」。誕生のきっかけは夏目の個人的な体験でしたが、その受容性を確かめ、実際に装置をつくって検証し、街中を走り始めたのがおよそ3年前です。
あれ以来、三和交通の吉川社長とは親交が続いていて、先日食事にお誘いいただいた際に嬉しいことを仰っていただきました。
「タートルタクシーは本当にやって良かったと思っています。あれがきっかけで会社が変わって、色々なことにチャレンジするようになりました」。

この3年間で三和交通さんが手がけたものの一部を挙げると、

  • 心霊スポット巡礼ツアー
  • 流鏑馬タクシー
  • ペットタクシー
  • ドローンタクシー(※エイプリルフールネタです)
  • 三億円事件ツアー

・・・って、吉川社長チャレンジしすぎ!!

そんなこんなで様々なプロジェクトを実行したことで、一番の目標であった従業員の採用もかなり増加したとのこと。ほっと一安心です。
タートルタクシー自体は小規模な取り組みでしたが、それがひとつの成功体験になって企業全体がポジティブな方向に動き始めたことは、日頃大きな企業のお手伝いをする機会が多い私にとっても非常に学びの多いプロジェクトとなりました。

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