日本コカ・コーラのフリーズドライ飲料、「おうちカフェ」需要を基に開発

日本コカ・コーラが5月19日にAmazonで数量限定発売したフリーズドライ飲料「1,2,CUBE(ワン・ツー・キューブ)」。キューブを水やお湯に入れて軽く混ぜるだけで、淹れたてのお茶やコーヒーのおいしさを楽しめる商品で、売上は同社の想定以上だという。同社の三瀬浩之氏に、コロナ禍で生まれた消費者の“ツボ”を押さえた同商品の、開発背景を聞いた。
5月19日に発売となった「1,2,CUBE 緑茶」と「1,2,CUBE 麦茶」(各15粒入り、税抜600円)。

67%が「自宅でもっとおいしい飲料が飲みたい」

「ワン・ツー・キューブ」開発のきっかけは、在宅時間の増加に伴う「おうちカフェ」需要の高まり。特に、手軽に楽しめる“インスタント飲料”のニーズが高まっていたことに目を付けた。

実際に、同社が2020年12月に行った調査「ステイホームで変わった?おうち時間のドリンク事情」(調査対象:20~40代の男女 567人)では、「コロナ以降、自宅でもっとおいしいお茶/紅茶/コーヒーを飲めたらいいのにと思うことがあるか」という質問に67.2%の人が「思う」と回答している。

また、「急須やティーポット、ハンドドリップで入れたお茶/紅茶/コーヒーは、美味しいと思いますか。」という質問に対し、82.2%の人が「手淹れをおいしいと思っている」と答えた。その一方で、手淹れや道具の洗浄を面倒に感じている人が非常に多いことも分かった。

日本コカ・コーラの三瀬浩之氏(ジャパン&コリアオペレーティングユニット マーケティング本部 シニアマネージャー)によると、こうした社会背景や消費者の声を基に、「ワン・ツー・キューブ」のコンセプトを“カンタン、おいしい、あたらしい”とした。

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紙素材のサステナブルなパッケージを採用

喫飲時は、キューブ1粒を緑茶・麦茶は200ml~400ml、珈琲は130mlの水またはお湯に入れて、軽く混ぜるだけ。

この「カンタン」と「おいしい」をかなえるために使用したのが「濃縮フリーズ製法」。茶葉や珈琲豆から抽出したエキスを濃縮・凍結させて真空状態とし、氷となった水分を取り除く製法だ。強い加熱処理がないため、素材本来の香りや味がキューブに残りやすいという。また、キューブは多孔質(ミクロの穴が無数に存在する)構造のため、水にも簡単に溶ける。

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