コラム

宣伝会議インターネットフォーラム2012

【インターネットフォーラム(13)東芝】「“コンテンツ”は長期のブランド構築が可能なプラットフォーム」

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「宣伝会議インターネットフォーラム2012」が6月6日、東京都内で開かれ、フェイスブックや動画活用、オウンドメディア、ECなどを、デジタルメディアやツールを活用したマーケティングをテーマに多くのセミナーが行われました。その一部を6月から7月上旬にかけて、本欄で紹介します。

荒井孝文氏(東芝/広告部デジタルコミュニケーション統括担当)

広告「枠」から「コンテンツ」へ

荒井孝文 氏

荒井孝文 氏(東芝)

企業と生活者のコミュニケーションは、従来の一方通行の広告から、オンライン上のコンテンツをベースにしたコミュニケーションに変化・進化しています。これはメディア・デバイスの変化が大きな要因です。1970年代は、新聞、テレビ、雑誌、ラジオの従来のマス広告しかありませんでしたが、1990年代にインターネットが普及し始め、2000年代に入るとソーシャルメディアやモバイル端末などがテクノロジーの進化とともに飛躍的に増加しています。

それに伴い、企業と生活者のコミュニケーションも、広告「枠」を購入し、クリエイティブで展開するだけではなく、あらゆるメディア・デバイスを使い、ビデオ、ゲーム、アプリ、ブログなどさまざまな「コンテンツ」でコミュニケーションを図ることが可能となりました。

コンテンツは、ソーシャルメディアで拡散されたり、オンライン/オフラインで擬似体験できたり、エンゲージメントが可能であったりと、ファネルでいう商品認知から比較検討、購買まですべてにかかわる可能性があります。米国では、ソーシャルメディアでコンテンツにかかわりをもたない人は、わずか2割未満という調査結果があります。コンテンツは、従来の広告のように積極的に販売することだけが目的ではありません。だからこそ、視聴回数やインプレッション数ではなく、生活者と接触した内容を重視し、コンテンツで遊べること、参加できることが重要と考えています。つまり、企業の長期ブランディングが可能なプラットフォームになり得るのです。

BtoBだからこそ、目を引くものに

東芝の事例のひとつに「SMART NINJA」というコンテンツがあります。これは、ICTを活用しながらあらゆるインフラを統合し社会全体のスマート化を目指す「スマートコミュニティ」の理解度向上と長期的なブランディングを目的に、自然と共生する忍者の世界を3DCGアニメで制作したものです。映像をユーチューブで公開したほか、世界各地の展示会で上映されるなど、エンターテインメントを意識したコンテンツが、真面目なBtoBの世界でも受け入れられています。

また、今年4月にニューヨークで行われたイベント「Earth Day New York 2012」では、マイクロソフト社のKinectセンサーを使い、来場者の顔と体格を反映した“忍者アバター”を生成し、スマートコミュニティの世界をバーチャル体験できるようにしました。従来は、商品展示が中心でしたが、CGアニメを活用した体験型ブースにすることで、目を引くインタラクティブな展示コンテンツとなり、来場者の3割以上の方にご参加いただきました。

日本では今年2月に、三菱自動車の電気自動車「i-MiEV M」に搭載されている東芝の二次電池SCiBを訴求するWebコンテンツとして、15分間だけ“モテ気分”を味わえる「FIFTEEN MINUTES LOVE」を展開しました。この二次電池が15分で急速充電可能なことを切り口に、電気自動車の比較検討時に搭載電池にも注目してほしいと考え、「男・充電・15分」をキーワードに“メール”をゲーム化したコンテンツです。モテ気分を楽しみつつ過ごす「15分」という時間を実際に体感することで、充電時間を理解してもらうことが狙いです。このコンテンツは、WebPRが成功し、ペイド広告は一切無しでメディア掲載数136件、1カ月で25万超アクセス、総メール数200万通、サイト訪問者の35%の方に15分間のモテ気分を体験いただきました。

次回はライオンです。

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