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森永真弓さんに聞きに行く 「自分で手を動かす人の仕事術」(後編)

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楽しい仕事が「ある」のではなく「作る」のが広告の仕事

廣田:最後に、業界の若者や広告業界を目指す人へ向けてのメッセージをお願いします。

森永:ひとつは、広告業界は楽しい仕事があるところではなくて、楽しい仕事を作ることができるところだということです。入ってみたら制約があって自分のやりたいことが表現できないからつまらないと言うのはもったいないなぁと。

その制約の上で、自分の面白いと思うことを混ぜてみる、解釈を変えて枠を外してもっと仕事を大きくしたり、企画の範囲を広げることを許されている職種って、実は世の中にそんなにはないと思うんです。決められた範囲の中でクオリティーを上げていくことを求められていることの方が圧倒的に多いんです。

そんな中、広告会社っていうのはまさにそんな企業だと思うので、自身の力で目の前の仕事の可能性を広げたい人に働いてほしいです。「入ったら面白いものがある場所」とは思わないでほしいですね。面白くするのは自分だと。

あとは、今の若い人達は本当に頭が良くて優秀なので、何事も一番の近道で正解を狙いにいく傾向がありますが、広告の仕事ってそういう正解がないものだと思うんです。だからこそ自分が自分であることの強みから生まれる方向性をじっくり掘り下げてアイデアにしてほしいなぁと思います。

女性とか若いとか郊外出身とか理系とか体育会系とか、その人がその人であるだけで意味があって、その人が他との違いを周囲に分かるように言語化やアイデア化できるだけで価値がある、という状況が広告の仕事では絶対に出てくるんですよ。

個性というと陳腐ですけど、そういうありとあらゆる自分ならではの部分を見つめて大事にしてほしいなと思います。

廣田:そうですね。
森永さん、今日はありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。

※本対談記事のダイジェスト版を「ウェブ電通報」でも掲載。


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森永真弓(もりながまゆみ) 氏
博報堂DYメディアパートナーズi-メディア局
通信事業会社を経て、2001年博報堂に入社。インターネット領域、特にソーシャルメディアを中心とした生活者・メディア動向の研究やシステム開発、コミュニケーションビジネスに携わっている。WOMマーケティング協議会理事。自称「かろうじてコミュニケーション力がある方のオタク」。


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