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コラム

企業トップが語る“次世代リーダー”の育て方

「誰だって、必ずどこかで成長したいと思っているはず」——エイベック研究所 瀬川取締役に聞く

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成長の痛みを前向きに受け止め、トライアルを続けていく

——施策などで会社から働きかける一方で、社員自らもっと積極的に取り組んでほしいと感じる点はありますか?

やはり、こちらからどれだけ働きかけたとしても、最終的には「本人が成長したがっているかどうか」だと思います。代表の武田も常々「みんなやっぱりどこか成長したがっているはず」と言っています。だから“成長したくない”というのは、きっと成長に伴う痛みや苦労を避けたいということなのだと思います。もちろん休みたい時もあるだろうし、投げ出したい時もあると思いますが、我々としては、トライアルを重ねて、少しずつでも良い方向に行ってくれれば、いずれはうまく行くと考えています。

だから、「持続性をもって前向きにがんばろう」とよく言っています。成長は基本的に痛みを伴うもので、時には長年抱えていた弱みを見つめなおすことを迫られる時もあると思います。そこでしっかり自分と向き合って、前向きに受け止められるかどうかが大切です。面談の場などでことあるごとに伝えていることですが、この「前向きに受け止める」という視点は、みなに持ってほしいですね。

——最後に、今後の貴社の方向性について聞かせてください。

コラボレーションにはこれからも力を入れていきます。それも、できるだけ外部の専門的な知識・技術のある人たちとのコラボレーションを強化していきたいと思っています。そうした方々に、私たちが行っている消費者コミュニティに参画いただくことで、これまでにない価値を生み出していきます。例えば、先日リリースした、松岡正剛先生が所長を務められている編集工学研究所とのコラボレーションで生み出された「エディトリアル・テキストマイニング」などがそれにあたります。コミュニティの中で発せられた、何万もの大量の発言を、私たちのテキストマイニング技術だけでなく、編集工学研究所の“編集”というコアスキルを以って価値を見出してもらうのです。こうしたコラボレーションの形は今後さらに増えていくでしょう。

<取材を終えて>

ビジネスの根幹が、企業のコミュニティサイトなどをサポートすることにあるので、会社内においてもコミュニケーション能力を重視していると感じた。同時に、コミュニケーションが生まれるような仕組みを整えることで、よりその能力を高められるようにしていたのが印象的だった。

 

瀬川 憲一
エイベック研究所 取締役

1971年、兵庫県出身。企業コミュニティの企画およびリサーチソリューション部門責任者。企業の事業課題解決に向けたコミュニティ・プランの立案及び、全体運営を指揮する。手がけた企業コミュニティは、70社を超える。