SXSWの本質は「勉強会」と「ネットワーキング」
視察だけではなく、Official SessionのオーガナイズやOfficial Eventの「JAPAN FACTORY」のプロデュースなどを通じてSXSWに積極的にコミットするようになってから、早3年。ようやくSXSWの本質へ、私たちの動きがシンクロできるようになってきたように感じる。
SXSWの本質は「勉強会」と「ネットワーキング」。社会を進化させるためのさまざまな「概念」や「ビジョン」が提案され、それに対し投資家はもちろんのこと、科学技術者、政府、法律家、企業、デザイン関連などの全ての関係者が同調しあるいはさらなる改良をもたらすアイデアが提示され、新しい技術やサービスのローンチを通して、新しい社会が形成されていく。
今年の「JAPAN FACTORY」のテーマは、「Hello, Synchronicity.」。「リアルとバーチャルは、もはや対義語ではない。デジタルもフィジカルも、テクノロジーもクラフトマンシップも、自意識も無意識も、偶然も必然も、すべては同時に起こっている」という考えのもと、あらゆることを同時に、共時的に発想する感覚を提示した(JAPAN FACTORYでは、5月初旬に「SXSW2017報告会」produced by JAPAN FACTORYをCiP協議会と連携して開催する。JAPAN FACTORYとして提示した新しい体験に加え、SXSW Programming Trendについても触れる予定)。
本稿のトレンド紹介においても、AI、VR、Journalism、Medical、StartUp、Marketing の全てのジャンルで課題となっているのが、境界線を超えたさまざまな技術や業種とのコラボレーションにより生み出される新しいサービスと、その倫理規範や司法や行政などとの調整だとお伝えしてきた。
そんな中、今回お手伝いしたソニー「The WOW Factory」のスタッフの皆さまからコンセプトづくりの段階でお聞きした、素晴らしい「金のモルモット」※注2のエピソードを思い出した。ソニーが元来持っているフロンティアスピリットは、今回まさにSXSWのようなイノベーターが集まる場において炸裂したようだ。
日本には元来、大胆な発想による技術進化やアートの歴史があり、しかもそれを伝承の中でオープンソースにさらけ出し他人からハックされることを厭わない、おおらかで性善説的な文明進化の風土があるのだ。より良い社会をイノベーションすることは、本来日本人が最も得意であったのではないか?それを再度活性化するためには、学術機関と企業とのコラボレーションだけではない、個人や政府・行政等とを含めた、境界線を超えた議論が今最も求められている。
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