Q:効果測定はしているものの、それをどのような形で社内に共有するのが有効なのか、活用法がよくわかっていません。
小霜:「効果」と「成果」をごっちゃにしていませんか? 広告の「効果」を共有したところで、「成果」がわからなければ他部署の人たちは「ハァ?」となります。「効果」がどう「成果」につながったのかという文脈を共有しましょう。
Q:デジタル広告はPDCAが命。PDCA高速化のための、最適なクリエイティブ制作体制を敷き、効率最大化をはかろうとしていますが、何かアドバイスをいただけますか。
小霜:しょーもないクリエイティブでいくら高速PDCA回しても、しょーもなさは変わりません。クリエイティブは時間をかければかけるほどいいものが生まれます。
PDCAを回し始めるまではじっくりやる。回し初めて改善点が見えて来ればすぐに対処する。それができるのがデジタルクリエイティブの強さです。
そのために特別に必要な体制というのはないんじゃないでしょうか。高速にこだわるならエージェンシーの営業さんがチャチャッと作るのが最も高速です。
Q:社内に膨大なデータは蓄積されているものの、そこからユーザーのインサイトが読み取れないでいます。データ以外にも、定性・定量問わず、顧客インサイトを取りに行く方法、仮説を立てるための方法などを知りたいです。
小霜:グルインは古くさい手法だけど有効ですよ。仮説の答合わせに使おう、というだけじゃなく、彼らの話の中からヒントを見つけてやろうという姿勢が大事です。そこが見つかれば新しい仮説の種となります。デジタルの定量データがあるのなら、それと突き合わせることでさらに発見があるかもしれません。
はい、小霜さん、ありがとうございました。PDCAに関しては、本の中でも「A/Bテストにかけるならば、アイデアを突き詰めた100点に近い状態で行うべき。チャチャッと書いたコピーをA/Bテストにかけて、10点か15点かを調べても意味がない」ということを、書かれていましたよね。ここ、とても共感しました。
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