マーケティング組織の実態に即した、プロセス分解ツール「4D」とは?
「4P」はマーケティングを4つのプロセスに分解することにより、検討事項がMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive=漏れなく、ダブりなく)であることを担保するためのツールです。つまりそこには、「あ、あのことを検討するのを忘れていた!」という抜け漏れをなくす意味合いと、プロセスごとに担当を割り当てることで複数の部署や担当者が同じ課題に別々に取り組んでしまう、という重複をなくす意味合いがあります。この抜け漏れと重複という2つの問題。皆さんは、お仕事の中で身に覚えがないでしょうか。
皆さんのマーケティング実務の中でそのような問題が実際に起きているのだとしたら、それはまさに有効活用できる「4P」のようなプロセス分解ツールがないことに起因します。ここに課題を感じた筆者は、商品が開発されてから消費者に愛用されるに至るまでの価値の受け渡し着目し、今日におけるマーケティング組織の実務の実態に即した、「4D」というプロセス分解ツールを開発しました。
「4D」は「Design」(価値の定義)、「Draw」(価値の周知・実現)、「Deliver」(価値の伝達)、「Distill」(価値の蒸留)で構成されます。マーケティング企画を進めていく際に、まずはじめにこの4Dすべてについて大方針を策定し担当部署を割り当てることで、検討事項の抜け漏れと部署をまたいだ重複を防ぐことができるのです。
次回のコラムではこの「4D」について詳しく解説したいと思います。
「マーケティングを“別名保存”する」バックナンバー
- マーケティングとブランディングはどう違うのか(2019/4/15)
- 愛を語るより口づけを交そう — “タンジブル”なマーケティングのススメ(2018/11/06)
- 独立志向のクリエイター向け 5分でわかるティール組織(2018/8/27)
- P&Gのマネはできない。巨大広告主でなくても実践できるブランドセーフティ(2018/5/11)
- “何でも屋”にならないために、デジタルマーケティングのSOWを決めよう(2018/4/26)
- 1社のエージェンシーに全てを任せられる時代は終わった — チーム編成こそ「創造的」に(2018/4/19)
- あえていま「サーチエンジン広告」について考える(2018/4/13)
- 海外で300円の商品を売っている、日本発のグローバル企業がないのはなぜか?(2018/4/05)
新着CM
-
販売促進
ファンタジー好きに訴求するグミ カンロ、空想の果実をイメージした新商品
-
AD
宣伝会議
【広報部対象】旭化成のグローバル社内イベント成功事例を紹介
-
販売促進
横須賀市、メタバースで観光誘致 AIアバターの実証も開始
-
コラム
サムライマックのCMに「ありがとう」と言いたい(遠山大輔)【前編】
-
AD
マーケティング
生活者のくらしを現場で徹底追跡!N=1を深掘りする「くらし・まちマーケティング」...
-
クリエイティブ (コラム)
アイデアが苦し紛れにくっつく瞬間がある――「KINCHO」ラジオCM制作の裏側
-
販売促進
ベビー用品の速達デリバリー 日本トイザらス、30分以内におむつやミルクを配達
-
販売促進
「認知獲得」「販促」の両方使えるリテールメディア特性がメーカーの混乱を招く
-
AD
特集
広報業務が変わる!PRのデジタルトランスフォーメーション