人事のスペシャリストが攻めの広報を始め、1年半で170以上の露出

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クラッソーネは、2011年に設立された名古屋の建設テックベンチャーだ。家づくりの領域で、豊かな暮らしを提供するために、お客さまが満足のいく工事を行うためのITサービスを提供している。

宮田 ゆかり氏
クラッソーネ
人事広報部 CHRO(チーフ・ヒューマンリソース・オフィサー)

宮田氏は、人材紹介の法人営業などを経て、オリエンタルランドでキャストの採用や人事制度を担当した。その後1社を経験し、人事のスペリャリストとしてキャリアを磨いた。

その中で、「組織が一体感をもって顧客に価値を発揮していく幸せなチームをつくるには、『なぜ私達はこの会社で働いているんだろうか』、という社員の思いに応える『社員が共感できる明確な経営理念』の存在が最も大事だと気づきました。明確な理念がなく存在意義を感じづらい企業では、人事として手を尽くしても理想のチームづくりに至らず、悔しい思いをしたこともある」という。

こうした経験を経て、同社の創業者と出会い、2018年11月に同社初の攻めの人事と広報を担うCHRO(最高人事責任者)として入社した。「社員を大切にすることを起点とし、明確で共感できる経営理念・ビジョンを持ち、顧客を幸せにするサービス創りに大胆に挑戦していく企業姿勢で、『目指す世界観を一緒につくっていける企業』と直感した」という。

はじめの半年は、採用を中心とした人事実務がメインで、CxO(Chief~Officerと表記される責任者)の採用、組織の課題把握と組織開発・制度運用による改善、また新卒採用も担当した。広報の強化を始めたのは19年6月以降であった。

「きっかけは、19年8月にβ版のローンチを控えた新サービス『くらそうね』を主力事業にするという戦略に伴うものでした。事業成長を加速させるため、自社と同サービスをメディアにアピールしていくことが求められました。広報は全く未経験。ほぼゼロの状態から立ち上げることが必要でした。右も左も分からないため、体系的に広報実務に必要な知識やノウハウを学べる講座を探しました」。

そして、19年6月開講の『第27期 広報担当者養成講座』を受講。同時期に、同社のもう1名の広報担当である山際氏も同講座を受講した。2人で受講することで「お互い学んだことを共有し、広報活動の共通言語ができた」と話す。

メディア対応を学ぶ講義では、「『メディアが興味を持つ企業の取り組みには、新規性や社会性が高く、一般的な認知とのギャップがあるといった特徴があり、一方で、企業の経営理念には関心が持たれにくい』といったことを学びました。人事として経営理念の重要性を感じている私にとっては、自社が訴求したいことと、メディアが興味を持つことは必ずしも一致しないと学べて有意義でした。そのうえで、メディアの方が関心を持つ広報ネタをどうやってつくるか、と改めて考えるきっかけになりました」。

長年企業広報として活躍している講師の講義では、「メディアリストがない状況では、メディアと地道に関係を作っていく必要性を感じました。人づてに紹介してもらったり、直接問い合わせをしてみたりしました。メディアの方に会っていく中で、人と人しての信頼関係づくりが大事なのだと実感しました。今では、気軽に連絡を取れるメディアの方に恵まれています」。

また、デジタルPRの講義の『ソーシャルメディアで自社の情報発信を積極的に行うべき』という内容を活かしてFacebookやTwitter、採用広報ではWantedlyなどでの情報発信も増やしたという。

「Wantedlyで自社の取り組みをこまめに発信するようになりました。記者の方が、事前にブログを読み込んでから取材していただくことも多くありました。『ブログを通して取材前にさまざまな取り組みや企業の姿勢が分かるので、記事が書きやすい』と喜ばれています」と事前に想定しなかった成果も出ているという。

19年12月以降は『調査リリース』にも挑戦している。例えば『住まいの終活に対する意識調査』を行い、今後世の中の関心事になっていくことを先駆けて発信した。この活動はメディア露出にとどまらず、専門家との人脈を通じて、国土交通省の分科会資料にサービスが紹介され、初めて国との関係構築にもつながったという。

未経験から攻めの広報を1年半続けた今、メディア掲載数が170を超えたという。こうした実績を重ねるうちに、社内広報や採用活動での好影響も感じている。「講義で社内広報の大切さを学んだことを踏まえて、Slackで全社向けに、メディア露出をこまめに共有しています。日本経済新聞や、業界の有名な専門誌などに掲載されると、自社が社会に認められていると感じて、社員も『おー!』と盛り上がります。社外での露出が増えていくことで、社員も、会社と一緒に成長している感覚がつくれていると思います」と話す。

「採用活動では、メディアでの露出やブログなどの発信が増えたことで、エントリーいただいた求職者の方の信頼度が上がっているという体感があります」という。広報活動が、同社の社内外でのブランディングにつながっている。

最後に、今後の広報活動のビジョンを聞いた。

「経営理念でうたっている通り、クラッソーネといえば、『豊かな暮らしを提供している会社』だよね、と思われるようにしたいです。今は、解体工事のマッチングサービスが主力事業ですが、空き家問題が深刻になりつつある日本において、安心・納得して利用いただけるプラットフォームにサービスを進化させていきたいです。そして、広報活動を通じて、『空き家問題、住まいの終活といえばクラッソーネ』という、社会課題を解決するサービスとしてのブランディングをしていきたいです」と語ってくれた。

スタートアップの勢いと全社の一体感を高める同社の経営陣たち
広報の考え方を体系的に習得するため、宮田氏が受講した講座は……
「広報担当者養成講座」でした

広報業務の重要性が高まる一方で、業務の基本、また広報がカバーする分野を実務に活かせるレベルまでを学ぶ機会は少ないものです。

本講座は、広報に求められる資質、社内情報が集まる仕組み、報道関係者への対応など広報が身につけておきたい基本を全10回でマスターできるカリキュラムとなっています。

 
<次回の開催日程(オンライン開講)>

■日程
第31期 2021年2月26日(金)開催

■受講定員
60名を予定

 
詳細はこちら
 

お問い合わせ
株式会社宣伝会議 教育事業部
MAIL:info-educ@sendenkaigi.co.jp

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