マーケティングのデジタル化が進んだことで効果を可視化できる場面が増えてきており、多くのマーケターがデータと向き合う必要が生じている。ただしデータを活用するためには、必要なデータを判断することから収集、分析まで様々なプロセスが存在するため、苦戦するマーケターは少なくない。そこでマーケターのデータとの向き合い方について、宣伝会議が開講する「データ編集力養成講座」の講師である博報堂DYメディアパートナーズの竹下伸哉氏に聞いた。
データ・ドリブンって何のために必要?
昨今、マーケティングプランが成功する確率が上がりにくい背景には、企業が生活者を掴みにくくなっているということがある、と言われて久しいかと思います。さらに言うと、自社の「顧客」でさえも、その実態把握に自信がなくなってきているというケースが増えてきています。
そんな中で「データ・ドリブン」が役に立つかもしれないことは、突き詰めると「人」にあると思っています。
ここでいう「人」とは多くの場合、自社で情報を持つことができる「顧客(未顧客/既顧客)」を指していましたが、その顧客も日常においては一人の「生活者」です。
その視点をもって、今まで以上に「人」の理解を深めるためにはどのようなデータが必要で、それをどこで集め、横断して一つの像として眺められる環境を整えられるか、語弊はありますが、ある種の「生け簀(いけす)=データマート」を持つということになります。
少し具体的に言えば、調査データだけでなく、販売データ、実行動ログデータなど、さまざまなデータの中で、どれを軸に「生活者」を可視化していくのか、という目利きがまずは必要になります。
ポイント:データ・ドリブンは今まで以上に”生活者”を理解・可視化するための手法である。
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