コラム
日本発IPはどこへ向かう? 今さら聞けない現在地と進化論
IPビジネスはいま、大きな転換点にあります。アニメ・マンガ・ゲームに加え、キャラクター、タレント、VTuber、Webtoon、さらには企業や地域まで、IPの領域は急速に拡大。多くの企業が“IPホルダー化”を志向する一方で、製作委員会方式や原作主義、マスメディア主導といった従来の成功モデルは、配信主導の収益構造やグローバル市場の変化、企業キャラクターのブランド資産化、ユーザー共創の広がりによって再考を迫られています。 本連載では、ジャーナリストのまつもとあつし氏が日本のIPビジネスの現在地と未来を立体的に読み解き、広告・マーケティング、制作、ライセンス、流通に携わる実務者に“事業に使える視点”を提供します。
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第8回“再解釈” される名作たち アーカイブIPの可能性と「雑な消費」の罠
前回(第7回)では、企業がIPとコラボレーションする際、単なる「知名度の借用」ではなく、S-Dロジック(サービス・ドミナント・ロジック)に基づく「文脈の共創」がいかに重要かを論じた。今回はその議論を一歩進め、特定のターゲット層に熱烈な支持を持つ「過去の名作(アーカイブIP)」の活用に焦点を当てる。 -
第7回「知名度の借用」から「意味の共創」へ 企業・ブランドがIPとコラボする本質的な価値
前回(第6回)では、Webtoonやゲーム・メタバースに象徴されるように、IP(知的財産)のあり方が単なる「物語の消費」から、ユーザーが能動的に参加・没入する「世界観(ワールド)の消費」へと変化していることを論じた。今回はその変化を踏まえ、企業ブランドがIPとどのように向き合い、コラボレーション(タイアップ)すべきか、その進化論について考えていく。 -
第6回「読む・観る・遊ぶ」から「没入し、参加する」へ Webtoon、ゲームが書き換えるIPの“設計図”
本連載の第3回から第5回にかけては、Netflixに代表されるグローバル配信プラットフォームがいかにして映像コンテンツ産業にインパクトをもたらしてきたか、その脅威も含めて論じてきた。 -
第5回日本に必要な「IP人材」の再定義 データを武器にした交渉力を持つ者がIPを制す
前回は、Netflixなどの配信プラットフォームがエコシステムを支配しつつある現状に対し、日本のIPだけが持つ「2つの武器」について解説した。 -
第4回他国は簡単に真似できない 日本IPコンテンツ2つの強み
前回は、日本発のIPコンテンツが世界中に拡散されるきっかけとなった「配信プラットフォーム」の一方での脅威について、Netflixを例に解説した。 -
第3回配信プラットフォームは日本のIPの脅威か、チャンスか?
本連載の第1回、第2回では、日本発IPビジネスの現在地と、それを支えてきた「製作委員会方式」というビジネスモデルの構造、そしてその課題について整理した。 -
第2回IPの「出口戦略」を再定義:製作委員会モデルからNetflix、MAPPAの挑戦まで
IPビジネスの核である「収益化(マネタイズ)」を実現するための『出口戦略』が、どのように多様化しているのかを分析する。
ジャーナリスト・研究者(専修大学文学部ジャーナリズム学科特任教授)。NPO法人アニメ産業イノベーション会議(ANiC)理事長。ITベンチャー・出版社・広告代理店・映像会社などを経て、現職。ASCII.JP・Yahoo!ニュース個人などに寄稿。著書に「コンテンツビジネス・デジタルシフト」(NTT出版)「地域創生DX」(同文館出版)など。取材・執筆と並行してコンテンツやメディアの学際研究と教育を行っている。
ジャーナリスト・研究者(専修大学文学部ジャーナリズム学科特任教授)。NPO法人アニメ産業イノベーション会議(ANiC)理事長。ITベンチャー・出版社・広告代理店・映像会社などを経て、現職。ASCII.JP・Yahoo!ニュース個人などに寄稿。著書に「コンテンツビジネス・デジタルシフト」(NTT出版)「地域創生DX」(同文館出版)など。取材・執筆と並行してコンテンツやメディアの学際研究と教育を行っている。