【前回のコラム】「「個人のスキル生かし、団体戦で勝てるチームになっているか?」——エキサイト 今川社長に聞く」はこちら
このコラムでは、企業のトップに対して、人材育成について考えていることや実践していることを聞いていく。その中で、「マーケティング思考ができて、なおかつ実際に行動に移すことができる人材」を育成するにはどうすればいいのかを探っていきたい。
今回は、コミュニケーションデザイン事業やシステム、ソリューション開発など、幅広く企業活動全般を支援している、オロ 代表取締役社長 川田 篤氏に聞いた。
安心して挑戦できる環境を用意する
——貴社が社員に対して“求めている力”とは、どのようなものでしょうか?
まず「成長したいという強い気持ち」を求めています。もちろん求めている力や大切なものはたくさんあるのですが、やはり我々の場合「会社も個人も成長したい」という気持ちが原動力となっています。結果として、リーダー候補には、「成長のためには何が必要なのか?」を常に考えることを求めています。また、成長のために必要なものの中でも大切なのが「ゴール設定」です。個人によって、現在の能力も欠けているものも、目指している理想像も全てが違うので、それぞれに合った最適なゴール設定を行い、同時にフォローをしていきたいと考えています。
——社員の成長を促す上で気をつけていることはありますか?
成長するというのは、背伸びをすることだと思っています。だから、安心して背伸びができるように、組織として何かあった時にカバーできるような体制の構築を心がけています。やはり、「すでにできていること」ではなくて「まだできないこと」に挑戦してこそ成長があります。でも、それは同時に失敗の可能性が高いことも多いため、会社としてリスクになることもある。だからこそ、組織としてバックアップ体制を整えることで、「安心してチャレンジできる環境」を作るようにしているのです。
——御社では、経営方針や活動指針をカードにして、社員全員に携帯させていると聞きました。このカードはどのように利用しているのですか?
日常的に見返すのはもちろん、朝礼などの定期的なミーティングの場で各テーマに応じて社員からコメントをもらうようなこともしています。カードに書いてある内容を読んで、それを自身の仕事上のことに当てはめて考え、ヒントを得るような感じでしょうか。カードの内容にはテクニカルなものはひとつもありません。どれもが社会人として基本的なものなので、職種を問わず社員全員に浸透させたいと考えています。
「企業トップが語る“次世代リーダー”の育て方」バックナンバー
- 「自分が感動できるような仕事をすること」——Kaizen Platform, Inc. 須藤CEOに聞く(2015/8/26)
- 「『俯瞰で捉える力』を生かしプロとしての専門性を高めてほしい」——メジャース 山本社長に聞く(2015/7/07)
- 「プロとしての誇りを持ち、もっと自らを肯定して仕事に臨んでほしい」ーベクトル西江社長に聞く(2015/6/10)
- 「新卒研修を半年実施し高い目線で考えることを学ぶ」——ネットプロテクションズ 柴田社長に聞く(2015/5/22)
- 「与えられたポジションに対して力が足りないほど、その差を埋めるスピードはあがる」――エンターモーション 島田社長に聞く(2015/4/30)
- 「“べき”ではなく“たい”が新しい価値を生み出す」——インフォテリア 平野社長に聞く(2015/4/20)
- 「創造力を駆使して顧客に期待以上の提案ができるか」——ビートレンド 井上社長に聞く(2015/4/07)
- 「情熱をもって行動し、その熱量で周囲を引っ張っていけるのがリーダー」——カタリナ マーケティング ジャパン 若林社長に聞く(2015/2/26)
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