メール受信設定のご確認をお願いいたします。

AdverTimes.からのメールを受信できていない場合は、
下記から受信設定の確認方法をご覧いただけます。

×
コラム

コピーライター養成講座 講師・卒業生が語る ある若手広告人の日常

打席はそこらじゅうにある

share

日野原良行(ズームデザイン コピーライター/宣伝会議コピーライター養成講座 2009年秋基礎コース、2010年春上級コース修了)

日野原良行さんは、3月14日に受賞作品が発表された「第50回宣伝会議賞」で、応募38万3500点の頂点であるグランプリに輝きました。

みなさん、はじめまして。
ズームデザインという会社でコピーライター
をしております、日野原良行と申します。
これからの1ヶ月間、どうぞよろしくお願い
いたします。

とはいっても、まだまだヒヨコレベルの身で
ありますので、等身大の自分で書けることを
書いていけたらなあと思います。
ほんの少しでも誰かのためになることができ
たらうれしいです。

書かなきゃはじまらない

コピーライターになりたい。
そう思いはじめたのは14歳の夏でした。
きっかけは糸井重里さんの本を読んだこと。
広告を作るだけじゃなくって、
ゲームを作ったり、作詞をしたり、司会をやったり。
「こんなに面白い仕事があるんだ!」
と、やけに感動したことを覚えています。

とはいえ、何か勉強をしていたわけでもなかったので、
大学2年生になって具体的な行動に出ることにしました。

まず、授業と授業のあいまや昼休みの時間を使って、
広告に関する本を読みあさりました。
コピー年鑑に関しては、月並みですが、書き写したりして
知識による理論武装をすることに必死でした。

ところが、いざコピーを書いてみようと思っても、
これがぜんぜん書けない。
どう考えたらいいのかすらわからない。
はじめて出した宣伝会議賞では、
コピーが1本も通らないという結果に終わりました。

そこでようやくわかったのですが、
いくら勉強しても、コピーは書けるようにならないのです。
実際に自分で書いてみなければ。

打席は見つけるもの

norway

映画「ノルウェイの森」の書店用ポスター。世に出た最初のコピーで、本屋さんで見つけたとき思わず泣いてしまいました。


smartdriver

東京スマートドライバーというプロジェクトの横断幕。コピー賞を通じて、首都高に掲載していただきました。


tokyoseiken

大学時代の最後に作った、合唱団のポスター。コピー年鑑にも掲載されて、再び泣きました。本当にうれしかったです。

「自分はコピーライターじゃないから、
コピーを書く機会がない」。
そう思っていらっしゃる方も
もしかしたら多いかもしれませんが、
僕はそんなことはないと思います。
探してみれば、立つことのできる打席は
いたるところにあるはずなのです。

これを読んでくださっているあなたが
大学生の方なら、いろんなサークルの
ポスターを作れるし、そうでない方でも、
行きつけのお店にお願いをすれば
何か作らせてもらえるかもしれない。
デザインができないというのなら、
デザイナーと出会う努力をすればいい。
宣伝会議賞などのコピー賞に挑戦したり、
講座に通って課題をこなしていくのも
ひとつの手です。

僕も大学生の頃は友人の参加する合唱団の
コピーを書かせてもらったり、
フリーランスで活躍しているコピーライター
さんのお手伝いをしたり、
賞に応募したり講座に通ったりすることで、
ほんの少しでも多くの打席に立とうと
心がけていました。
そんなふうに、必死に書いて書いて
書きまくることで、コピーライターとしての
筋力は鍛えられていくのだと思います。

さて、初コラムの第一回目でしたが、
こんな感じでよかったのでしょうか…
いつも変なことばかり言っているので、
せめてここでくらい真面目に…(笑)
次回は、「運の強さは意志の強さ」
という内容で書かせていただきますね。
未熟者ですが、よろしくお願いいたします。

日野原良行(ひのはらよしゆき)
ズームデザイン コピーライター。1988年生まれ。東京都中野区出身。國學院大學文学部日本文学科を卒業後、2012年から現職。映画「ノルウェイの森」コトバの森キャンペーン特別賞、東京スマートドライバー 横断幕メッセージ最優秀賞、第48回宣伝会議賞 協賛企業賞、第50回宣伝会議賞 グランプリなど受賞。宣伝会議 コピーライター養成講座 2009年秋基礎コース、2010年春上級コース修了。

「コピーライター養成講座卒業生が語る ある若手広告人の日常」バックナンバー

もっと読む

『コピーライター養成講座』
講師は一流のコピーライターが直接指導 プロを育てる実践型カリキュラム
いまでも多くの有名クリエイターを輩出している本講座。幾度かの改変を経て、内容を一新。コピーやCMといった、広告クリエイティブだけでなく、インタラクティブ領域のコミュニケーション、マーケティングやメディアクリエイティブなど、さまざまな視点からコミュニケーションを構築する能力を養い、次世代のクリエイターを育てます。

詳細はこちら