感動を作るには、一人ひとりを徹底的に観察することが大切
肝心のその中身なのですが、入社後の数日を振り返るような内容です。入社初日の映像や電車に揺られて箱根に来るときの映像、研修を受けているシーンもあれば、壁に向かって挨拶の練習をしているシーンもあります。ダイジェストではないですが、数日の振り返りに加えてそもそもの研修の目的などを文字でいれるようにしています。
それらを良い感じの音楽にあわせて流すんですが、研修で上手くいかなかった事があった子や議論が白熱して同期と喧嘩した子がこの動画を見ると、いろんな思いがこみ上げてきて、涙します。(その新人が泣いているのを見て自分も泣くのですが…。数年前は一度副社長の目にも涙がありました。まさに鬼の目にも…ってやつです)。
研修の最後に部屋を暗くしてみんなで見るこの動画を、感動課は研修に同行して作っています。写真や映像を記録することもそうですが、一人ひとりをよく見ていないと良いものはできません。映像の撮り方や編集の仕方でいい映像に仕上げる事は出来ると思うのですが、見て感動できる映像を作るには一人ひとりをよく見る事が大切なんだと感動課を3年やってみて気づかされました。
入社してしばらくしか経っていませんので、緊張もしてるだろうし、頑張らないといけないと無理をしていることもあると思います。その緊張をほぐし、「数日の合宿研修お疲れ様でした」とともに、それぞれの頑張りを振り返れるようにしています。
この動画を見て一番のリアクションをとったのは、二年前の新人のK子さんという女性です。言葉を詰まらせて話せなくなったくらいですから。後で感想を聞いてみたら、合宿研修は辛かった思い出しかなかったんですが、映像を見たらその中にいる自分は笑ってました。それを見たら涙が…。元々泣きやすい子なのも確かなのですが、喜んで貰えて、自分の頑張りを振り返って貰えて良かったなと思っています。
大体こんな感じで泣き出す子が一人いると周りもつられて泣き出すパターンが多いです。そして、自分も泣くのですが…。ここまでは偉そうに成功話を書きましたが、今年は、どこかで調子にのったのか、しっかり一人ひとりを見ることが出来てなかったのか、一人も泣きませんでした。
感動課は毎回毎回が勝負です。自分にとっては毎年ある新人研修でも、当事者の新人にとっては人生で一度の研修ですから。それはまずいです。絶対リベンジしなければなりません。今の流行でいうと「やられたら、やりかえす…」というやつです。
悔しさと申し訳なさから、「次、みんなが頑張ったときは、泣いて感動させますから」と宣言していました。研修の借りは研修でしか返せません。その数ヶ月後、同じ新人メンバーに対して研修を振り返る次のタイミングで倍返しに成功し、新人の多くは涙しました。この話も話すと長くなるので、また機会があれば。
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