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コラム

New York、酒と泪と男とアートディレクション

渋谷を制覇、次に狙うはタイムズスクエア

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行けば何とかなる、は何とかならない

そして2002年冬、雪の積もったニューヨークに無事引っ越し完了!

仕事をしないで暮らせる予算は1年弱。限られた時間の中で英語も話せるようになり、更にニューヨークで就職する事が目標だった。

ビザのステータスは語学留学生。当時の私は英語なんて話せないし、ろくに勉強すらした事もない。語学学校では下から2番目のレベルのクラスに入れられた。そしてそのクラスの大半は日本人だった(笑)。

「まー、英語も行けば何とかなるだろ!」的な精神で日本を飛び出したが「行けば何とかなる、は何とかならない」を学んだのは渡米してすぐだった。

クラスメイトは私と同様、英語がろくに話せないし、近所のスーパーのおじさんはインド人でインド訛りの英語だし、コインランドリーのおばさんはスペイン語しか話せないし、これはもうお手上げ。

しかしである。そんな事をぶつくさ言いながら女友達とレストランでディナーしていると、向かいの席に座っていた白人男性からの視線をやたら感じるではないか。

お会計を済ませたその男性は、帰り際に私のテーブルに来て英語で何か言った(でも理解不可能)。そして電話番号を書いた白いペーパーナプキンを渡して立ち去ったのだった。

この白人男性、たいして好みでもないけど、一応チャーーーンス?!

「英語を勉強するには彼氏を作るのが効果的!って何かで読んだぞ」と思い、次の日にソッコー電話。私のへったくそな英語で、何とか待ち合わせの場所と時間だけはゲットし、彼とデートする事に。

そこそこ楽しいデートだったけど、何のケミストリーも感じられず、「六本木の外国人とたいして変わらないなあ」程度の印象(笑)。この白人男性が、私の運命の出会いの鍵を握っていたなんて、その時は思いもしなかった。

(次回に続く)


※次回の更新は、1月23日(水)の予定です