コラム

コピーライター養成講座 講師・卒業生が語る ある若手広告人の日常

先輩から後輩へ伝えたかったこと。

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僕の場合。広告の仕事とは、
世の中に一体感をつくること。
コピーとは言葉を企画すること。
コピーライターとは言葉をあつかう商人。
言葉を企画し、人に会い、繋ぎ、仕事をつくる。
手で稼ぐし、足でも稼ぐ。
自分の市場を大きくするために。

コピーライターは、
コピーだけ書くべきだと言う人もいる。
でも僕は、新しい道を切り拓きたい。

変わることを恐れなくていい。

ここまで書いてきたことは、
僕ひとりで考えてきたこともあれば、
出会う人に教えてもらったこともあります。
人に影響を受けて考えを変えていくことを、
「影響を受けやすいんだね」と言う方もいます。

耳を閉ざして変わらずにいることで、
会社の中心にいられるのかもしれない。
でもいまこの激動の時代において、
自分なりのしなやかな軸を持って、
むしろ影響を受けて変わっていかなければ、
社会の中心にはいられないのだと思います。

だから、コピーライターを目指していて、
違うなと思ったら、別の道に行ってもいい。
合わないなら、違う働き方を探しても全然いい。
ひとつのものさしにしばられなくていい。
試して、失敗して、変えて、また試す。
こういう時代だからこそ、
自分の仕事の範囲を規定せずに、
どんどん変わりながら、
どんどん混ざりながら、
可能性を広げていくべきだと思います。

言葉で人をつないでほしい。

人は一人ではなにもできない。
本当にそうだと思う。

日立製作所 中央研究所の矢野和男さんが書かれた
「データの見えざる手」という本に出合いました。
矢野さんはこのようにおっしゃっています。

組織の上下での連携を行う常識として
「ホウレンソウ(報告、連絡、相談)」が重要だと教わった。
しかし、今後はこれに加え、
「マツタケ(巻き込み、つながり、助け合い)」が必要になる。

巻き込み、つながり、助け合い。
これから日本を背負っていく世代が、
企業や組織に関係なく、
マツタケできる場をつくりたい。
横浜みなとみらいにあるBUKATSUDOで、
「企画でメシを食っていく」という講座を、
僕がつくれたのもこの言葉と出合えたからでした。

何をするかよりも誰とするか。
巻き込む力が大切だと思うからこそ、
コピーを書く力を活かして、
仲間の心を言葉で奮い立たせて欲しい。
モチベーションをリードして欲しい。

言葉に熱量を持たせること、
そして言葉で人をつなぐことが、
誰よりも得意な仕事のはずだから。
メールでも電話でもいいけれど、
できるかぎり、会いにいく。

聞くのもいい。作るのもいい。

2007年。
僕が就職活動をしている時。
先輩に広告の仕事のことをこう教えてくれました。

「一を聞き、十を知り、百を考え、千を伝え、万を動かす」

心が躍りました。
クライアントから聞く。
そこからどんどん大きくする。
世の中を動かせるかもしれない。

それから8年。
日本も世界も、もちろん広告の仕事も、
大きな転換期に直面していると思います。
これまで当たり前だった既存の仕組みから、
新たな仕組みを発明する必要がある。
コピーライターだって、
本質を言葉にする力を活かして、
そもそものタネから作ってもいい。
今ならこう言い換えられる。

「一を作り、十を知り、百を考え、千を伝え、万を動かす」

作ることからはじめる。
クライアントは自分かもしれない。
自分の中の熱狂を信じて、
受け身にならずに、
作りはじめたっていいはずだ。

次ページ 「打席に立ってほしい。」へ続く

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