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コラム

小霜和也の「迷えるデジタルシフト難民のお悩み相談室」

デジタルシフト相談室「総合系エージェンシーの皆さんのお悩みに答えます」編

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Q:WebCMだけだと、タレントが出てくれないんですが。

 

小霜:タレントさんによってはテレビCMが広告起用の条件となることがあります。広告はそのタレントさんの広告にもなるので、どうせ出るなら多くの人に見られたい、という理由でしょう。大物、つまり「Public」性の高いタレントさんほどそうです。流通バイヤーさんとの取引通貨は未だテレビCMのGRPという話は新著の中でも触れましたが、まだまだ広告周辺の関係者はWeb広告を一段低く見ているのが実状です。ただ思うに、Webはテレビよりも「Private」性の高いメディアなので、タレントさんも特定の層から強い支持を得ているとか、そういう方がフィットする気がします。最近は映画やドラマも主役より脇役のキャラでストーリーの個性を出すものが増えていますが、僕がWebCMに起用する時はそのあたりの人をよく狙い目にします。

VAIOのキャンペーンでは、第1期は半沢直樹などでクセのある上司役を多く演じていた手塚とおるさんを、第2期では某怪獣映画にも登場していた市川実日子さんを起用しています。このあたりの方が、小霜さん的には“狙い目”ということなんですね!

Q:Web動画を炎上させない方法ってありますか?

 

小霜:クレームの来ないCMはもはやないと言っても過言ではないでしょう。ポイントは来るクレームが想定内かどうかということで、想定外のものが炎上を起こしてしまうのです。どんなクレームが来るかを想定できるかは経験値が大きくモノを言います。「これはちょっとヤバいかも」という直感の働くCDがいるかいないか。現状、そういう人のいないチームがWeb動画を作るんで「まさか」の炎上が起きるんでしょう。視聴者の立場から見ると「こんなん炎上するに決まってんじゃん」というものも、作り手の立場からするとわからなかったりするんです。経験値の高いCDが見られるような組織編成に変えない限り、炎上動画はこれからも生まれ続けると思います。

クレームをつけているのは実際にはわずかな数の人にすぎないという話もありますが、取り下げという対応しかできないような炎上案件は極力起きてほしくないものだと感じます。

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