コラム

「広告」から「クリエイティビティ」へ【ACCプレミアムトーク】

Aカテは職人化、Bカテは越境して広がり続ける!? ACC賞フィルム部門 佐久間宣行(テレビ東京)審査委員×澤本嘉光審査委員長が対談

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Web動画におけるメディアと世代の難しさ

佐久間:あとBカテで難しいなと思うのは、見ているメディアがスマホというところ。僕らテレビ番組をつくる人間が感じているのと同じ難しさがあると思うんです。というのも、最近夕方に10代向けの生放送番組を始めたんですけど、10代向けのわりにツイッターのつぶやきが少ないんですよ。原因を調べてみたら、みんなその番組をスマホで見ているからスマホが使えないんです。いや、ウソだろと。スマホ化シフトが完全に進むと、逆にSNSでのつぶやきが減る。

澤本:ほー…なるほど…そうだ(笑)。

佐久間:10代向けの番組となると、SNSのつぶやきは逆に減る。おそらくAbemaTVはそれを解消するために、何かとリンクすればその中でつぶやけるようにしている。地上波テレビも早めに対応しないとだめだなと感じたんです。
あとamazonプライムやネットフリックスに関しても、僕もおじさんになって結構経つもんだから忘れていたんですけど、10代はクレジットカード契約できないんですよ。だから見るわけないんです。

澤本:はいはいはい、そうだ。

佐久間:だから有料動画のターゲットが上がっているのは当然なんですね。10代向けの番組をつくって、“日本の10代”はというのを今さらながらに知ることが多いです。
ちょっと話それちゃいましたけど、同じようにBカテの動画は“今のSNSでどうやってバズって行くのか”が半年ごとに変わっていくから難しいと思いましたね。夕方の生放送を始める前に、「10代の間でティックトックが流行っていて、短い動画ですよ」と言うので準備して、プロモーションで一緒に組もうかなとかいろいろ考えている間に、番組出演者の子に聞いたら「もうやってないっす」と言われて(笑)。そうなの、って。プロモーションのムービーも、ネットに関しては3,4カ月でトレンドが変わっていくから対応していくのは大変。僕らは根っこの部分で、地上波のブラウン管……ブラウン管という考え方もアレだけど、それでつくっているんだけど。

澤本:そうですよね、僕らは半年1年で変わったりしないじゃないですか。ロジック上で「こういうのがバズる」というある種論文のようなものが出たら、それにのっとってしばらくはつくり続けるから。それがもう、すでに遅くなっている。彼らの早さにどこまで追いつけるかというと、僕たちおじさんはもう追いつけないんですよね。

佐久間:本当に強くて濃いものは追いつかなくてもいいと思うんですけどね。ただ単純に、そこを知らなくて届かないということがあると最近わかりました。

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