右手に常識、左手に非常識。――関西「広告」クリエイティブの源泉
山本 良二(電通関西支社CRプランニング局 局長)
1958年福岡県生まれ。1980年㈱電通入社。関西支社クリエーティブ局にてコピーライター/CMプランナーとして勤務。現在、関西支社CRプランニング局 局長。TCC新人賞、TCC部門賞、OCC新人賞、OCCクラブ賞、ACC郵政大臣賞、ACCゴールド・シルバー、ACC最優秀地域テレビCM賞、読売広告大賞最優秀賞、朝日広告賞部門賞、フジサンケイ広告大賞、毎日広告デザイン賞部門賞、広告電通賞、サントリー奨励賞、ニューヨークADC賞など、受賞多数。
このコラムについて
「お笑い」の聖地である関西はユーモアに対する視線がシビア。広告クリエイティブも、ユニークな作品が多く、独自の表現が培われている。一方で、コラム筆者の山本氏は、「関西の広告クリエイティブといっても、いろんな人がいろんな考え方のもとでがんばっているのですから、それをひとくくりにすることはできません」とも語る。著者が電通関西支社クリエーティブ局で約35年間働いてきたなかで経験してきたこと、学んだこと、感じとってきたことなどを中心にしながら、「広告コミュニケーションの基本」について解説する。
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阪神・淡路大震災のときのこと。
2011年3月11日、東日本大震災により多くの方々の大切な命や財産が奪われました。
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楽天的に、しつこく。
楽天的にいいイメージを持って、あきらめずに工夫すれば、たいていのことはいい方向に向かっていく、そう信じて仕事をしてきました。
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なぜなら、少数派が有利だからです。
以前にもこのコラムで書かせていただきましたが、田井中さんは、堀井さんと石井さんの間に立って堀井グループを支えた人で、亡くなられてからもう3年半が経とうとしています。
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自分の実感を信じるべき、だと思います。
ある商品を担当した時、僕がいちばんはじめに考えることは、「自分は、その商品を買いたいか?」ということです。
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志は高く、目線は低く。
広告はたとえば僕の妻や娘や父や母、そういう一般の人たちにわかってもらえなければ意味がありません。
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コミュニケーションの世界では、笑いが武器になる。
僕のコラムも、4回目となりました。今回は、広告コミュニケーションにとって「笑いや愛嬌は、武器になる」という話です。
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商品をほめすぎたら、あかん。
今回は、「商品を必要以上にほめることは、決してプラスに働かない」という話をさせていただきます。
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「完成度」より「伝達度」を上げる。
堀井さんがずっと言い続けてきはったことのひとつです。じょうずな広告をつくることが、僕たちの仕事の目的ではありません。
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広告なんて、誰も見たくない。だから、工夫する。
僕は福岡で生まれ、育った人間です。22歳の春に電通に入社し、大阪支社(現 関西支社)クリエーティブ局配属となったのですが、それまでは関西のことをほとんど何も知りませんでした。