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コラム

企業トップが語る“次世代リーダー”の育て方

「『ノー』と言ったことは一度もありません」——AOI Pro. 藤原次彦社長に聞く

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「AOISM」7つのキーワード


1. 史上最強のイエスマン
2. ぶれまくれ!
3. スピードコミュニケーション
4. 絶対的実行力
5. 毎日がプレゼンテーション
6. 随所で主となれ!
7. Tension to Motivation

「史上最強のイエスマン」を続けて業績が急伸

僕のこれまでの経験の中で、意識してきたこと、実行し続けてきたことをまとめたものです。“借り物”の言葉は一つもありません。

例えば「史上最強のイエスマン」とは、「『ノー』と言わない」ことを意味します。僕は28歳でプロデューサーになってから現在に至るまで、クライアントからの様々な要望に対し、一度も「ノー」と言ったことはありません。もちろん、実現が難しい、あるいは不可能なことを言われることもあります。そのときは、要望を上回る、クライアントに満足してもらえそうな他の提案をするようにしていました。

「スピードコミュニケーション」もそう。もともと時間にうるさい性格で、電話はすぐに出る、メールはすぐに返すようにしていました。「絶対的実行力」としていますが、言ったことは必ずやる、というのも常に実践してきたことです。

PM(プロダクションマネージャー・※1)の頃、クライアントからの要望に応えられないプロデューサーをたくさん見てきました。もちろん、それなりの理由はあるでしょうし、仕方のないことかもしれません。

でも、「できません」とお伝えするときクライアントの方はちょっと残念そうな顔をするんです。そんなとき、その上を行くのは何だろう、と考えて出てきたのが「史上最強のイエスマン」。どうすれば喜んでいただけるか、という発想に基づいているのです。

——若いときからのそうした習慣はどこから来るものですか。

適切な表現かわかりませんが、どう振る舞ったら仕事の姿勢として「カッコいい」のかをいつも意識してきました。下積みのときは先輩の行動を見て、カッコいいことは真似をして、カッコ悪いと思うことはしないようにする。人はすぐ「ノー」と言うので、「史上最強のイエスマン」を続ければ、周囲に差をつけることは難しいことではありませんでした。

昇進して部下ができると、僕が守ってきたことを同じく部下にも実践してもらうようにしたところ、部門の業績が飛躍的に伸びたのです。


※1:プロダクションマネージャー(PM)とは、プロデューサーの下でテレビCMの制作現場の一切を統括する役割。具体的には、スケジュール管理やコスト管理、関係スタッフへの連絡や撮影スタジオの手配などのあらゆる業務を担う。

次ページ 「迷ったら企業理念に立ち返る」に続く

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