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コラム

企業トップが語る“次世代リーダー”の育て方

「移り変わりが激しい業界だからこそ、長期的な視点を持ってほしい」——アウンコンサルティング 信太社長に聞く

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海外拠点をリーダークラスの育成の場として活用する

——スキル面では自主活動の奨励をしているとのことでしたが、考え方や視座といった部分で求めていることはありますか?

社員には「長期的な視点で物事を考えるように」と言っています。ただ、役職によってある程度目安としている期間があり、一般職なら3カ月先、課長なら6カ月先、部長なら1年、執行役員は2年、役員は3年先を想定するという具合です。そして、その期間に合わせた「MBO(目標管理)シート」を全員が作成し、それに基づいて仕事をしています。加えて、毎月10~20分程度、マネージャーとメンバーとの面談の機会を持つようにしています。先ほども申し上げたように、我々のいる業界は移り変わりが激しいので、今やっていることが10年後20年後も通用するかというと、おそらくそうではないでしょう。逆説的ですが、だからこそ、できるだけ中長期的な視点で考えることを促しているのです。最初に申し上げた、「自分なりの考え・意見を持つ」ためにも、中長期を想定することは大切ですね。

——御社は海外展開についても最近積極的に行っていますが、海外展開における人材面で重視していることなどはありますか?

いろんな方から「語学ができることは必須ですか?」といった質問を受けます。ただ、例えば「英語ができるけれど仕事はそこそこの人」と「仕事はできるが英語は全然できない人」がいたとしたら、明らかに後者のメンバーを海外拠点に送り込みます。経験上、1カ月くらい過ごせば語学は何とかなります。なにせ、言葉ができないと仕事以前に生活ができませんからね(笑)。

また、海外拠点の活用という意味では、語学もままならなかったメンバーが2~3年海外で活動することで自信と実力をつける、ということを期待しています。最近は、若手社員に海外拠点で活躍してもらおうと考えています。とはいえ、海外拠点で働くことに前向きな社員ばかりではないので、今後はもっと海外志向が強く・積極的に海外で働いて実力をつけたいという人が増えて、争うように手を挙げるような状況になってほしいですね。

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