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コラム

【閲覧注意】鬼ムービーのガチすぎる動画教室

動画はタイミングが命!パナソニックに聞く、オンライン動画のつくり方、広げ方

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つくりたいことに合わせた予算配分が大切

—いわゆる「3H(スリーエイチ:HERO-HUB-HELPとオンライン動画の役割を分ける戦略)」については、どう考えていますか?

当社にとって、Googleが提唱している3Hの考え方は非常に理解しやすく、オンライン動画に取りかかる際の重要なヒントになりました。あるメッセージをお客様に届けたい時に、動画という手法を使う場合、テレビCMでは、たいていの場合15秒か30秒の選択肢しかないですよね。でもオンライン動画だったら、お客様の興味の深度に合わせた長さや内容でつくり分けることができます。つまり、コミュニケーションの深度に合わせて、盛り込むメッセージも届け方も変わってくるんです。ですから、HEROもHUBも、HELPも必要なんです。どの動画が足りないのか整理したり、追加したり、使い分ける際に3Hの考え方で、それぞれの動画に役割を持たせています。

パナソニックさんがまとめている3Hに関する資料

 

—「LOVE THERMO #愛してるで暖めよう(#WarmUpWithLove)」に始まる、LOVEシリーズ3部作は、HERO動画としての初の試みでした。

そうですね。これまでHERO動画的な役割は、テレビCMに負わせていたのですが、CMに接触した人に対して二の矢三の矢のアプローチをかけにくいのが課題でした。一方、オンライン動画の場合、HERO動画を見てくれた方、しかもほぼ最後まで見てくれた方々のことがわかるので、継続的にコミュニケーションをとって、関係を深めていくことができます。実際そういった方々が当社の製品サイトに来てくださると、長時間滞在して詳しくご覧いただいたり、他のコンテンツまでいろいろ見てくださったりするんです。興味と関心があって、もっと知りたいという気持ちで来てくださっているからだと思います。そのように、お客様との深度を深め、よりよい関係を構築するのに、今回のHERO動画は成果があったと考えています。

—制作の費用対効果もあった、と感じていらっしゃいますか?

当社の「ふだんプレミアム」というシリーズ広告は、「ふだんの暮らしの中の何げない時間や生活を、少しだけ丁寧に、上質に、特別に積み重ねていけたら、ふだんの暮らしが自分にとって、家族にとって、みんなにとってプレミアムになる。パナソニックの家電製品でその一助が担えたら」という、家電の新しい役割に想いを込めて、「家族」のさまざまなシーンや生活を具体的に描くことで、お客様により疑似体験してもらえるようコミュニケーションをしています。

つくりたい「こと」が先にあって、それを30秒や15秒のCMで表現したり、オンライン動画にしているんです。なので、どこに露出させるか、という違いでしかありません。私としては、CMだから制作費に何千万もかかって、オンライン動画なら低予算という発想は、実はあまりないんです。つくりたい「こと」があれば、それを表現するのに、物理的にかかるお金は必要ですよね。ですから、「つくりたいことに合わせた予算配分」が大切だと思います。

次ページ 「オンライン動画に「これが正解」は、ない」へ続く