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コラム

椎木里佳の「JCJKの生態と欲望」研究所

ニッポン放送よっぴーが聞く「椎木さん、ラジオと10代のギャップはどこにありますか?」

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「ラジオ=ネットで聴くもの」が若い世代にとっては当たり前

吉田:ところで椎木さん、ラジオのいいところってなんだと思う?

椎木:そうですね、映像つきのテレビよりラジオの方が、言葉が耳に入ってくる気がします。例えば月を見ながらラジオを聴いてて「おまえらもがんばれよ」って言われると、「そうっすよね!」ってスッと入ってきます。どんなシュチュエーションで聞いていても、同じラジオを通してリスナー同士共感やコミュニティが発生しやすいと思っていて、同じ時間帯に、同じ音楽や言葉を聞いている人たちがラジオの向こう側にいるんだ、という感覚が心地よいというか。テレビを見ていても、そういった気持ちにはならないですね。そこがラジオの強みでいいところだなって。

吉田:そうだよね。でも、それに気づいているのは、同世代以下では珍しいでしょ。YouTuberとかネットで人気が出た人にラジオにゲストに来てもらうと、その人のファンの子達から「どうやったらラジオって聴けるんですか?」「どこのURLに行けば聴けるんですか?」って言われたりして。今はradikoがあるから聴けるけど、ネットに乗ってないものはコンテンツじゃないって思っている世代もいるんですよ。実際、ラジオを聴いたことない子、周りにいるでしょ。

椎木:いますね、中には。でも、ラジオがラジカセとかアナログ機材で聴けることを知らない若者は多いけど、radikoで聴けるってことは知ってる人多いです。

吉田:そうそう、10代の4分の1はradikoを使ってるって言われてるんですよ。これ、かなり真面目な追跡調査が必要なんだよね。

椎木:多分、ラジオの本体で聴くっていう概念はなくて、radikoで聴くものって感じなんです。「ラジオやってるから聴いてね」っていうと、「radikoで番組つくってるんだね〜」みたいな感覚。ただ、私がやってるSBS(静岡放送)だと、東京で聴くにはプレミアム会員(有料・月額350円)に入らないといけないんです。そうした地域による機能格差がなくなると、ラジオにとっての地方局っていう概念もなくなるんじゃないかな。ラジオのエリアフリー・タイムフリーには大きな可能性があると思っています。

(後編へ続く)

インタビュアー:河辺さや香