企業広報を立ち上げて半年。「働き方改革の先進企業」として報じられた工夫とは

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人が資産と言われる広告界。人材育成は、広告界に属する企業に共通する重要課題だ。社員のスキルを伸ばし、成長を続ける企業に人材育成の方針を聞く。

イーブックイニシアティブジャパンは、「日本の豊かな出版文化で世界中を幸せにする」ことを掲げ、電子書籍販売サービスの「ebookjapan」をヤフーと協力して運営、紙書籍オンライン販売サービスの「bookfan」を展開している。2000年に設立され、2011年10月に東証マザーズ上場、2013年10月に東証1部に上場した。従業員は180人、コロナ禍で全社員がリモートワークをしている。

早乙女氏は、総合電機メーカーで経理業務、外資系金融機関で外国為替業務を経て、2020年3月まで、Zホールディングス(旧ヤフー)でIRを担当。機関投資家からのIR取材対応、決算説明会の開催、IRサイトの運営、統合報告書の作成などを担っていた。

4月にグループ企業のイーブックイニシアティブジャパンに異動し、IR担当に。「当時、当社に企業広報担当はいませんでした。また、マーケティング広報はマーケティング部門が兼任していました。入社して、これほど良い会社なのにメディアや社会からの認知度が低いことはもったいないと思い、『積極的に企業広報活動を行いたい』と役員に相談しました」と話す。その提案が早速採用され、早乙女氏は2020年6月から、同社の企業広報も担当することになった。

早乙女氏が『宣伝会議』と『広報担当者養成講座』を知ったきっかけは、役員からの推薦だった。「広報の基礎を体系立てて学べるため、この講座を受講すると良いと思います」と、本講座のURLの共有があったという。

当時の早乙女氏は、「初めての広報経験であるため、やる気はあるけれど、実際に何からはじめて良いのか分からず、手探りの状態でした。広報業務の基礎を学ぶこと、社内の広報体制構築のため、受講を決めました」という。

そんな早乙女氏は、講義の学びを早速実践で活かして、修了3ヶ月を待たずに成果を出していった。

イーブックイニシアティブジャパン
IR広報担当
早乙女 友梨子氏

「全10回の講座は、複数の広報プロフェッショナルの実務と経験に基づくお話を伺うことができ、大変勉強になりました。特に『①プレスリリースの効果的な書き方、②記者との関係性構築』を学び、大きく行動を変えたことにより、メディアの反響が変わりました」と話す。

「まず『①プレスリリースの効果的な書き方』について、受講前は過去のリリースの体裁を踏襲し、当社が発信したい内容を書いていました。受講後は、まずはタイトルを徹底的にこだわるようになりました。具体的には、トレンドや記者の関心にヒットする言葉に限定し、数字を入れるようにしました」。

「分量はA4・1枚に収めることを徹底しました。『記者は長いプレスリリースを最後まで読まない』と講座で学び、A4・1枚に必要な情報を収めきるようにしました。ほかにも、記者の心理として『人の顔写真』があると読みたくなると聞き、なるべく人の写真を入れるようにしました。また、プレスリリース内容を推進・実行した責任者、社長など、社内でコメントをもらって掲載することにより、『情報だけではなく、感情も伝える』ようにしました」と話す。
 
「講座での学びを全て活かした『新卒採用選考オンライン化、内定承諾率 90%以上』のプレスリリースは、特に記者の反応が良かったです。専門誌にてA4・7ページわたる特集を組んでいただき、表紙に掲載されました。また当社の採用面接時に、応募者から好意的な反響もありました」と話す。

働き方改革の賜物として発信した「内定承諾率90%以上」のプレスリリース

「次の『②記者との関係性構築』について、今まではプレスリリースを作成し、自社サイトとプレスリリース配信代行サービスに掲載し、記者から連絡が来るのを待っていました。結果、取材の依頼が来ることはありませんでした。講座受講後には、当社が何を打ち出したいかを決めて、こちらから記者へアプローチしました。その結果、新しい働き方を推進している企業と思われるようになりました」という。

「これは講義で学んだ、メディアターゲット選定の大切さと関係構築の大切さを実践しました。どのメディアに載るために、どの記者に取材に来てもらいたいか、そのためにどのようなアピールをしたら良いかを明確にしたうえで、取材に来てもらえるようにアピールしました」という。

取材対応にも余念がない。「取材前に、記者にいただいた事前質問にはメールで回答しました。これは、記者の取材の負担を減らすることと、取材当日により密度の濃い時間にするためです。結果として、取材と記事掲載につながることが増えました。例えば、コロナ禍での働き方改革への関心が高い記者には、当社のテレワーク勤務や1on1について取り上げてもらうことができました。それがきっかけとなり、日本経済新聞電子版などにも続けて掲載され、『発信する広報』から『掲載を獲得できる広報』へステップアップできました」と話す。

最後に、これからの広報活動の抱負を聞いた。「当社のミッションである『日本の豊かな出版文化で世界中を幸せにする』ために、『電子コミックならイーブックイニシアティブジャパン』と思ってもらえる広報がしたいです。例えばプレスリリースの配信ひとつをとっても、企業広報の面では『新しい働き方』や『業務のオンライン化』、マーケティング広報としては『キャンペーンの実施』や『サービスのUIUXの変更』など、当社の企業価値とサービス価値が高まる情報をどんどん発信し、取材と掲載を増やしていきたいです」と語った。

 

広報の考え方を体系的に習得するため、早乙女氏が受講した講座は……
「広報担当者養成講座」でした
 
広報業務の重要性が高まる一方で、業務の基本、また新常態で広報がカバーする分野を実務に活かせるレベルまでを学ぶ機会は少ないものです。
 
本講座は、広報に求められる資質、社内情報が集まる仕組み、報道関係者への対応など広報が身につけておきたい基本を全10回でマスターできるカリキュラムとなっています。
 
<次回の開催日程 〔オンライン開講〕>
■講義日程
第32期 2021年5月28日(金)開催
 
■受講定員
60名を予定
 
■詳細はこちら
 
お問い合わせ
株式会社宣伝会議 教育事業部
MAIL:info-educ@sendenkaigi.co.jp

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