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コロナ禍で高まったマーケティングへのニーズに応える、スペシャリストの育成

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さくら情報システムは1972年に設立。現在は大阪ガスグループと三井住友銀行のグループ会社として、会計・人事給与・BPO・セキュリティ・金融・システム運用・特定業務支援の分野のサービスを提供している。2021年4月時点の従業員は1130人だ。

同社のマーケティング活動の推進を担う河西 智子氏に、2020年10月に『スタンダードトレーニング』の活用を始めた経緯や変化を聞いた。

さくら情報システム
営業統括部 営業戦略グループ デジタルマーケティングチーム
リーダー
河西 智子氏

——貴社のマーケティングや広報部門の体制と、ご自身のキャリアについて教えてください

弊社は、三井住友銀行のシステムの開発・運用・保守を担うことをミッションに設立され、徐々にSMBCグループ各社様、一般企業や官公庁とお客様の業種業態が広がり、大阪ガスの資本が入ったことで、さらに広がりました。リレーションからの顧客獲得がメインであったため、長らくマーケティングや広報活動の必要性が少なく、また専門部署もありませんでした。

私は2000年にシステムエンジニア(SE)として入社し、2007年に経営企画部で弊社Webサイトの運営業務を前任者から引き継ぎました。それを機に、本格的に当社でも広報活動を行うことを上司に提案しました。広報知識を得るために、ネットで調べて見つけた『広報担当者養成講座』を受講しました。

当時、BtoB企業でも自社サイトが会社の「顔」になり始めた頃で、顧客により適切な情報提供がしたいと考えていました。また会社の顔である以上きちんとデザインをすべきと考え、ブランディングやマーケティングについて学び始めました。

2009年に営業企画に異動してからは、マーケティングと広報を兼任してきました。Webサイト運用に加え、リーフレットなどの印刷物の作成、プレスリリースの配信、広告、イベント・セミナーを始めていき、メンバー入れ替わりがありながら、2~3人のメンバーで実施していました。

2018年10月にデジタルマーケティング推進チームが設立され、現在は8人体制でマーケティング業務を手がけています。

——業界を取り巻く環境は。

SIer業界はいま、大きな転換期を迎えています。以前は1社ごとに最適な基幹システムを1年以上かけてゼロから構築するような大型案件が主流でした。それが今は、既存のクラウドやサブスクリプションを活用した短期間の小型案件が主流となり、大型案件が大幅に減少しました。

この転換は、私達の働き方に変化をもたらしました。例えば、以前のSE職は顧客企業に常駐し、対話を通して顕在化している困りごとをヒアリング・提案し、システムを通してそれを解決することでした。今は、市場のニーズを捉えて、サービスをつくり、不特定多数の企業に活用してもらうことに変わりました。

コミュニケーションの対象が、明確な個人から不特定多数の人になったことで、必要な伝え方が変わりました。例えば、サービスをプロモートするコンテンツ記事ひとつをとっても、サービス開発者のSEは機能を詳細に書きます。しかし、お客さまが求めている「それで自社のビジネスはどう良くなるのか」ということについては前面に出ていないことが多くありました。このように、求められる伝え方が変わったことで、サービスや自社の価値を上手く表現できないことが課題でした。

こうしたことから、これからのSIer企業は、SEもマーケティング・コミュニケーションの手法を学ばなければ、良いものをつくれない、今あるコンテンツを上手に発信できない、という考えに至りました。

——スタンダードトレーニングを開始した経緯を教えてください。

2007年に私が宣伝会議の講座を受講して以降、メンバーに必要な知識の講座受講を推奨してきました。2020年にメンバー宛のメールマガジンで『スタンダードトレー二ング』を知り、メンバーから受講したいと提案があったことがきっかけでした。

『スタンダードトレーニング』は、収録された講義をオンラインで自由に気兼ねなく受講できることから、これまで受講できなかった育児時短メンバーも導入には大賛成でした。昨年は、コロナ禍を経て、デジタルマーケティングチームの業務が倍増した時期でもありました。それまで社内ではマーケティングよりフィールドセールス強化がメインでしたが、営業活動で新規案件の獲得に苦戦するようになり、突然風向きが変わったのです。

営業に限らず各部門から、デジタルマーケティングに対する要望が、質量ともに高まりました。そのため、メンバーの一層のレベルアップが必要になりました。ただし、業務量の問題で、これまでのように1日集中の講座に派遣することが難しい状況にもなっていました。

——活用で工夫した点があればお聞かせください。

1つ目は、メンバーに、自分の学びたい講座を受けてもらったことです。私が講座を指定するより、本人の興味があり必要だと思う講座を学んでもらう方が、効果があると考えたのです。また受講をきっかけに、メンバーが自分のやりたいことを発見できるのではという期待もありました。

デジタルマーケティングチームは扱う領域が広いため、メンバーそれぞれにも幅広い知識をつけ、関心のアンテナを広げてもらうことが重要だったからです。各メンバーには5講座ずつ受講してもらいました。

2つ目の工夫は、社内のマーケティングレベルを上げる手段として活用したことです。インサイドセールスチームの3人、サービス開発している現場のSE 8人に1講座ずつ受講してもらいました。社内ではエンジニアとしての研修カリキュラムはありますが、マーケティングの研修はなく、デジタルマーケティングチームと共通知識・共通言語を増やすことが必要でした。

——受講後の活用や変化はありましたか。

受講した内容を活用し、初めてメンバー全員とKPIの策定を行いました。

私達のチームには、「全社にマーケティングの考え方やノウハウを波及させ、マーケティングレベルを上げていくミッション」はあるものの、具体的な数字の目標を経営としては求められていません。今後データドリブンなマーケティングがしたい、という思いはあったものの、そのために具体的な数字の目標設定をどう行えばよいのか、悩んでいました。

そこで「マーケターのためのKPI設定講座」を受け、メンバーと講義内容をもとに議論し、チームとして注視すべき数字を探してKPIを策定しました。

手探り状態での議論でしたが、何よりも価値を感じたのはKPIを設定できた以上に、議論を通して策定することでメンバーの理解が進み、目指すベクトルや成果のイメージが一層揃ったことです。

また、受講したSEからも好評で、知らなかった世界を垣間見て、知識欲が高まっており、他の講座も受講したいと声があがっています。コンテンツ制作の実業務の中でも活用してくれており、私達のチームと共通認識ができたことで、業務の質が上がりました。

——これから実践していきたいことを教えてください

当社では、2021年度は「お客様に高い価値を提供できる人材となるスペシャリスト化」を重点課題としています。

デジタルマーケティングチームは、当社全体のマーケティング力アップを図る要の部署であり、メンバーひとり一人の個性が立ち、自律したスペシャリスト集団になることを目指しています。

そして、全社にマーケティングを波及させていくミッションをより高い水準で遂げるために、まずは『スタンダードトレーニング』を継続し、より一層情報のインプットと共有をしあえるチームにし、当社のマーケティング人材の育成を進めていきます。

KPIの策定をメンバーとディスカッションしている様子
社内の知識・スキルを向上するために、さくら情報システムが活用したのは……
「宣伝会議 オンライン版スタンダードトレーニング」でした。
 
マーケティングや宣伝、販促、広報、デジタルなどをテーマとした教育講座の受け放題プランです。今回、ご自宅やオフィスなど、インターネット環境があれば、どこでもご受講が可能な「オンライン版」スタンダードトレーニングが登場いたしました。
 

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株式会社宣伝会議 教育事業部
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info-educ@sendenkaigi.co.jp