②多民族国家の年中行事で小売はいつもお祭りムード!?
多民族国家マレーシアにはそれぞれの宗教の正月・祝日が設けられています。そのため、祝日が多いのも特徴です。現在はイスラム教ラマダーン月真っ只中(ヒジュラ暦で9月が該当月、期間は約1カ月)。ラマダーンとは、日の出から日没まで断食し、空腹を通し自己犠牲を経験し、他者と痛みを分かち合う意味があり、信仰心を強めることにもつながると言われています。
ラマダンが明けると「ハリラヤプアサ」がやってきます。日本のお正月のような祝日で、ラマダン前からこの祝日に向けた準備で盛り上がります。どこもかしこもお祝いムード一色で、特にショッピングモールは華やかに彩られ、新調する洋服やギフト(お菓子など)の特設会場が一段と賑わいを見せます。また、ラマダーンに入る前に生地を調達して、家族全員分の洋服をオーダーメイドで仕立て屋さんにオーダーしておく方も大勢いて、生地屋さんが大混雑する光景もこの時期のマレーシアらしさといえるかもしれません。
今年はコロナ禍ではありますが、ラマダーンバザールの開催が許可されました。イスラム教徒は、日没後に飲食が可能になるので、日没の少し前からバザールは徐々に混み始めるます。このバザールを楽しみにしている様子が見て取れます。バザールの出店は国内で約2200店舗、日用品からフルーツ・フィンガーフードなどが出店されており、笑顔の多い店員さんたちと異文化交流ができる貴重な機会にも恵まれます。
「世界の小売から。 オランダ在住クリエイティブディレクターと仲間たちが見つけた、小売の現場の消費トレンド」バックナンバー
- 中国の小売から――躍進の中国から、イノベーションの鍵を探る【応用編】(2021/10/28)
- 中国の小売から――中国ECで戦うマインドと4つの重点領域【中編:実践】(2021/10/01)
- 中国の小売から――中国の消費の現場に何が起きてるのか?【前編:市場理解】(2021/9/21)
- フランスの小売から見えたヒント ——「非計画購買」を拡大させる視点(2021/7/07)
- 「ダイバーシティあふれる小売の未来」を、マレーシアと日本の事例から考えよう(2021/6/09)
- アメリカで見つけたコロナ禍で進化する小売のDXトレンド5選+α(2021/4/16)
- オランダで見つけた遊び心あふれる店頭アイデア10選(2021/3/09)
新着CM
-
マーケティング
JCB、二宮さん起用の広告再開 CMやYouTube…4月から
-
マーケティング
伊藤忠、ボスコンと合弁 DXコンサルティングで新会社
-
販売促進
新規獲得に依存しない「守りの販促」を実現する グロースマーケティングとは何か
-
マーケティング
顧客インサイトを発見する能力を高めるには? 味の素マーケター育成の取り組み
-
人事・人物
ダイハツ工業、「三つの誓い」改革推進部を設置(24年4月1日付)
-
AD
マーケティング
博報堂プロダクツに聞く、サステナビリティ推進と事業貢献の実現事例
-
AD
特集
データを活用して、ビジネス施策を動かす―アユダンテ
-
販売促進
採れたての初日の出を電力に 受賞者が明かす「販促コンペ」企画が実現するまで
-
販売促進
価格帯の二極化進む外食市場 インバウンド活況の裏で人手不足も、日本フードサービス...