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コラム

世界で活躍する日本人マーケターの仕事

世界で活躍する日本人マーケターの仕事(パナソニックセールスベトナム 高橋俊介さん)前篇

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ベトナムで、挑戦を始めた「1回決めて終わり」じゃないマーケティング

カスタマーインサイトから隠されたニーズを見つけること、セグメントをさらに細分化して複数のペルソナを考えること、それぞれにカスタマイズしたコミュニケーションメッセージを展開すること、そしてデータを元に日々改善することに取り組んだのですが、どれも他業界の他社さんの事例から学ばせていただいたことが多く、「遅ればせながら…」というのが本音です。ただ逆の見方をすれば、まだまだ改善の余地がある、まだまだ伸ばせる、楽しくなるのはこれから! ということで前向きにとらえています。

このジェットウォッシャーの成功事例以降、対象顧客を細かく設定し、さらにはそれぞれの人にテーラーメイドのカスタマーエクスペリエンスを提供していく、顧客像に合わせて響く宣伝のあり方を作っていくスタンスが他商品のマーケティングにも徐々に広がりを見せています。これまでは、商品の訴求軸は機能が中心。「当社旧商品比 120%の効果!」とか「殺菌力99.99%!」みたいな訴求で終わっていたと思います。そこから踏み込んで、「誰」がその商品を通じて「どんな風に喜んでくれるの?」まで考えるようになりました。

今後の展開についてはカスタマーインサイトの深堀を通じて今ある商品をどうやって打ち出していくか、新たなカスタマーグループを発見できるかにつなげようと考え続けています。導入当初に決めた売り方・訴求の仕方をずっと続けるのではなく、売りながら顧客インサイトがより深堀されていく、それにより新たなアプローチが見つかる、新たなターゲット顧客も見つかるというサイクルです。プロモーションもいわゆる運用型に、アジャイルなマーケティングをしていこうと思っています。

ジェットウォッシャーは成功しましたが、事業規模としてはまだまだ小さい。今後はこの成功モデルを冷蔵庫、洗濯機で応用していこうと狙っています。

次ページ 「お客さまが気づいていないことを洗い出さないと、商売にならない!」へ続く