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コラム

「CMを科学する」と見えてくるもの~マス・リアルとネットが融合する真のデジタルマーケティング~

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横山 隆治(デジタルインテリジェンス 代表取締役)

1982年 青山学院大学文学部英米文学科卒。同年株式会社旭通信社入社。
1996年 デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社を起案設立。
代表取締役副社長に就任。2001年同社上場。
2008年 株式会社ADKインタラクティブ設立。同社代表取締役社長に就任。
2011年 株式会社デジタルインテリジェンス代表取締役に就任。

ネット広告黎明期からビジネスの実践とデジタルマーケティングの理論化・体系化に取り組む。

宣伝会議より『CMを科学する』(2016年4月15日発売)を刊行。

ほか著書に
『広告ビジネス次の10年』(翔泳社)
『新世代デジタルマーケティング ネットと全チャネルをつなぐ統合型データ活用のすすめ』(インプレス)などがある。


このコラムについて

デジタルインテリジェンス代表取締役・横山隆治氏による、新たな「宣伝部の変革」をテーマにしたコラム。ネット黎明期からデジタルマーケティングの理論化・体系化に取り組み、ビジネスとして実践してきた氏が、リアル、マスをデジタルと融合した真のデジタルマーケティングのあり方について語ります。 前回のコラム「宣伝部の変革と復権-次世代マーケティング部への機能再編-」はこちら マーケターとクリエイター必見の新コラム“「CMを科学する」と見えてくるもの”が4月6日(水)よりスタート。

宣伝部の変革と復権-次世代マーケティング部への機能再編-のコラム以来、久々にアドタイに連載します。今回は『CMを科学する』という本を宣伝会議から出版するにあたり、この本の骨子に沿って、新たな「宣伝部の変革」のテーマを提示していこうと思います。しかし話は宣伝部の領域に留まらなくなり、新たなビジネスを予感させるものに向かっていきます。 まず、『CMを科学する』テクノロジーを追っていくと、その先にあるのは単にCMという広告クリエイティブの世界や、もっと言うとマーケティングの世界に留まらない「未来の大きな広がりを思考する」ことになるということです。この本で取り上げるセンサーの技術(赤外線センサーやデプスセンサー)、PCやスマホ搭載のカメラで生体認証や人の行動・感情データがプログラマティックに取得可能になったということが、その可能性や期待値を大きく広げているわけです。人間の持つ最高のコミュニケーションデバイスである「顔」とその「表情」というスクリーンを機械が読み取れるようになったことが、まさにIoTとビッグデータ、さらにAIが絡んでくる「未来ビジネス」の予兆を感じさせるものとなりました。 そういう未来ビジネスへの期待も胸が膨らみますが、まずは、今現在1兆8000億円にもなるテレビ広告市場をこうしたテクノロジーを駆使して最適化することが先です。このテレビ広告費は直接的には広告主が払っていますが、間接的に消費者が払っているのです。この効率・効果をより良くすることは、消費者により良い商品やサービスをより安く供給することに繋がります。 今回の書籍『CMを科学する』では、「視聴質」という概念が提起されます。ずいぶん前にはなりますが、当時の広告主協会がこの「視聴質」を測定せよとのメッセージを発信したことがあります。ただ当時はまだその定義も測定方法もない状況でしたので、応えることができなかったわけですが、今、テレビ視聴データはこの「視聴質」測定を現実のものにしつつあります。   また、テレビCMの到達実態は以前よりずっと詳細に、把握できるようになっています。しかもそれらはほぼリアルタイムで(例えばデイリーで)ターゲットの到達実態がわかるようになっています。さらに、録画再生によって到達しているCM視聴が、番組によってはリアルタイム視聴時よりも多い場合もあり、単に「録画再生視聴の際には、CMはスキップされているもの」と切り捨てて解釈することがまったくできない状況なのです。 この本のサブタイトルは「『視聴質』によって知るCMの本当の効果とデジタルの組み合わせ方」です。本当の到達実態はもちろん、視聴質測定についても言及します。さらに本書ではCMクリエイティブの数値化に踏み込みます。コミュニケーションにおいては、クリエイティブが最大の変数だからです。そして、データを味方につけるクリエイターこそが良いクリエイターとなることを示唆しています。データを使うということは、クリエイターが良いジャンプをして、しっかり跳び箱(目標)を飛べるように、ロイター板を正確な方向と位置に設置することと定義することができます。 また、クリエイティブをデータ化するということは、従来「経験と勘」と言われていたものを科学的に立証することでもあるのです。このコラムでは、『CMを科学する』の論旨のポイントを明示しつつ、さらに掘り下げた話をしたいと思います。ぜひ4月15日発売の『CMを科学する』をお読みいただきたいと思います。その上でこのコラムを併読いただけると、さらなるご理解の深めていただけるものと思っております。 デジタルインテリジェンス 横山隆治

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