すべてのマーケティングがサブスクリプション型に!?
続いて、筆者がマーケティングの変化と動画広告の効果検証に関してプレゼンテーションを行った。FMCG(Fast Moving Consumer Goodsいわゆる日用消費財)はもともと店頭で頻繁にブランド選択が行われるジャンルであり、それに応じたブランディングや広告活動が行われていた。その焦点はいかに店頭などで同一カテゴリーの商品の中から選んでもらうかであり、あるいは店頭での良い陳列場所、面積を獲得することにあったといえる。そして消費者は比較的短期間のうちに購入の選択を繰り返すことになる。
しかし、最近その傾向も徐々に変化しつつある。例えばAmazon のDashボタンを持っている人は自宅でその商品がなくなりそうになった時に再注文するが、その間にブランドスイッチは起こりにくい。さらに最近はFMCGにても定期購入(サブスクリプション)を勧められる場合が多く見られる。その場合は定期的に送られて来るために、特定ブランドを購入するという判断が長く続くようになる。この変化はマーケティング視点で非常に大きな意味を持つと筆者は考える。
サブスクリプションになるとマーケティングはどうなるのか。まずは1回の購買決定で得られる収益が大きくなるために、獲得にかけられる単価が上がるのである。また、ブランドを継続的に利用してもらうためにはよりインパクトの大きい方法で消費者をブランドに向けることが必要である。そこで動画、さらにはキャプティブな空間で捕まえられるシネアドなどが有効に作用すると考えられる。皆さんも定期購入を促す方法としてテレビショッピングなどを見かけるのではないだろうか?
「i(アイ)トレンド」バックナンバー
- 高付加価値経済の実現のために、なぜ賃上げが有効なのか(2018/4/23)
- デジタルテクノロジー/マーケティングの進化で実現するシェアリングと所有の二極化経済(2018/3/13)
- 2018年の日本はデジタルテクノロジー・マーケティングの進化により、ようやく適正価格の高付加価値エコノミーに進化する(2018/1/26)
- ピザ生産遅延、無料クーポン行列、集配遅延はなぜ起きたのか?(2016/12/26)
- まだ始まっていない日本航空の「どこかにマイル」の大ヒットを予想する理由(2016/12/01)
- AI(人工知能)は人類を超えるのか?(2016/7/20)
- カンヌ・サイバー部門総括「社会派の作品はチタニウムに集約へ」(2016/6/24)
新着CM
-
AD
宣伝会議
【広報部対象】旭化成のグローバル社内イベント成功事例を紹介
-
販売促進
ファンタジー好きに訴求するグミ カンロ、空想の果実をイメージした新商品
-
販売促進
横須賀市、メタバースで観光誘致 AIアバターの実証も開始
-
コラム
サムライマックのCMに「ありがとう」と言いたい(遠山大輔)【前編】
-
クリエイティブ (コラム)
アイデアが苦し紛れにくっつく瞬間がある――「KINCHO」ラジオCM制作の裏側
-
AD
広告ビジネス・メディア
営業を「ビジネスプロデューサー」に改称して6年「IGP」を掲げる電通に流れるカル...
-
販売促進
ベビー用品の速達デリバリー 日本トイザらス、30分以内におむつやミルクを配達
-
AD
特集
【Ayudante主催】デジタル時代のマーケティング活用セミナー
-
販売促進
「認知獲得」「販促」の両方使えるリテールメディア特性がメーカーの混乱を招く