コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

ニコ動時代の経験が、映画『一度死んでみた』の劇伴に活きている(ゲスト:ヒャダイン)【前編】

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ヒャダインさんの人生を変えた「9.11」

澤本:その節は、お世話になりました。

ヒャダイン:お世話になりました!ありがとうございました。

澤本:ラジオでヒャダインさんとしゃべってるっていうのも、相当嬉しいんですよ。

ヒャダイン:おお!そうですか、嬉しいです、光栄です。

澤本:結構、家の中でのヒャダイン熱があって。

中村:家の中で?ご家族の?あぁ、娘さんたちの?

澤本:そうそう。でもやっぱり一番の接点は『関ジャム 完全燃SHOW』なんですよね。なんとなくヒャダインさんっていうと、こんなこと言うと失礼なんですけど、感覚でつくっていらっしゃると思っていたわけですよ。でも『関ジャム』できちんとしたロジックに基づいて、いろんな方のいろんな音楽を解説されていて「たぶんこれは自分でつくる時もこうなんだろうな」っていうのが分かると「すごいんだな、音楽家は」って思って。その数人の中のひとりがヒャダインさんなんで。

ヒャダイン:ありがとうございます~。出てよかった、『関ジャム』。

中村:映画の音楽づくりとか、音楽理論とかも色々聞いてみたいんですが、まずは、毎回ゲストの皆さんにお願いしている「20秒自己紹介」をお願いできればと思います!「すぐおわ」は、“広告”の番組ということで、ご自身の自己紹介をラジオCMの尺20秒に合わせてやってみてください、という無茶ぶりなコーナーがございます。

ヒャダイン:難しそう!

中村:じゃあ、行ってみましょうか、早速。

ヒャダイン:はい。というわけで、音楽クリエイターのヒャダインです。よろしくお願いします。作詞・作曲・編曲・プロデュースなどをやってるんですが、テレビとかラジオにもちょこちょこ出ております。2020年からはいろいろと新しいこともやりたいな~なんて思っていますので、いろんな業界の人とお仕事したいので、このラジオ聴いてる方でいらっしゃいましたら、ぜひお仕事ください!待ってます!よろしくお願いしま~す!

中村:すごい。淀みない。

澤本:完璧。

権八:2020年は……なんとおっしゃったんですかね?懐かしいことを?

ヒャダイン:新しいことです(笑)。

澤本:真逆だ(笑)。

ヒャダイン:懐かしいこともやりたいですね!(笑)

澤本:大学の時って専攻は何だったんですか?

ヒャダイン:総合人間学部 人間関係論人間……え、なんでしたっけ?(笑)

権八:長いんだね(笑)

ヒャダイン:京都大学 総合人間学部 人間関係論人間学科みたいな。そんな感じです。人間だらけでした。

澤本:そこはロジックとかを勉強するところなんですか?

ヒャダイン:いや、まったく。社会学的なものとか、ジェンダー、心理学……。そんな感じですね。

澤本:京大の中だと一番先端というか面白そうなところですよね。

ヒャダイン:そうですね、なんでもあり。逆に言えば特段目的がない人が来るっていう学科だったんですけども(笑)。楽しかったですね。

権八:いつから音楽家を目指されたんですか?

ヒャダイン:僕、後半あんまり大学に行ってなくて、就職活動が大学3年生から始まるっていうのを知らなかったんです。3年の夏ぐらいに行ったときに、みんなもうエントリーシートとか出してるっていうのを聞いて「あ、終わったな」と思って。とりあえず「学生のうちにしかできないことをやろう」と思って、夏休みに2週間ニューヨーク旅行に行ったんですね。そのニューヨーク旅行の帰国前日が、「9.11」だったんです。それで帰れなくなってしまって。

一人旅だったんですけど、しょうがないからもう1週間滞在することになりました。やることもないので、いろいろ人生について考えた時に「あ、好きなことやりたいな」と思って。「好きなことは何だろう」って考えた時に「音楽だな」と思って。そこから「よし!音楽やろう」と思って帰ってきて、音楽の世界を目指しましたね。なので大学3年の終わりぐらいから徐々に夢を固めていった感じです。

澤本:「9.11」のときに現地にいたんですか。

ヒャダイン:いました。人生を変えた出来事でしたね。

権八:見えたんですか?飛行機の……。

ヒャダイン:2つ目は見えましたね。僕は47番街あたりにいたんですけど、1回目の衝突があって街がすっごい騒ぎになってて、みんな一方向を見てるんです。「何があったの?」って隣のおじさんに聞いたら「ツインタワーにクラッシュしたんだ」って言われて「マジで?」って見てたら2つ目が来て「うわー!」って。とりあえず「実家に電話しなきゃな」って思って、携帯を持っていなかったので公衆電話に走るんですけど、そこも長蛇の列で。大変でしたね。

権八:リアルに見たって人に初めて会ったかも。

ヒャダイン:おお、そうですか。

澤本:それがある種、「音楽の道で食べていこう」っていう理由になってるんだよね。

ヒャダイン:そうですね。いろいろ影響も受けました。僕はミュージカルが好きだったのでよく観ていたんです。さすがに「9.11」の次の日はお休みがほとんどだったんですけど、9月13日ぐらいからもうほぼ全部復活してたんですよ。星条旗を掲げて「アメリカは負けない」みたいなことを書きながら。お客さんは当然少ないんですけど、一生懸命やってるキャストの姿を見て「エンタメってこうあるべきだよな」と思って。日本は自粛ムードとかで全然やらないじゃないですか。「逆にやった方がいいよ」っていうのはそこで思ったし、“エンタメのど根性”みたいなのは学びましたね。

次ページ 「ニコ動時代に分かった「なんちゃってでもできるじゃん!」」へ続く


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