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コラム

i(アイ)トレンド

モバイル端末にぜひ導入して欲しい機能

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近年のスマートフォンの普及によって、個人が好きな“アプリ”を取り込んで自らの携帯電話をカスタマイズして使う文化が広がってきている。用途や好みを反映できる点においては便利になったといえるが、共通インフラの整備という意味では逆に遅れている可能性がある。

かつてのiモード(NTTドコモ)の普及期には、良くも悪くもいろいろな機能が“標準装備”されており、端末が「ゼロ円」で配布されていたのでインフラの共通化が迅速に行われ、サービスが成立するのに必要なクリティカルマスに早く到達することができたといえるだろう。現在、さまざまな取引やサービス、マーケティングがインターネット上で行われているが、それらの普及のために筆者が常々標準搭載されて欲しいと思っている機能を紹介する。これが関係者の目に留まり、実現に向かうことを祈りたい。

1.カメラの「QRコード読み取りモード」

日本コカ・コーラで行っている「ハピネス☆クエスト」などをはじめ、QRコードはモバイル端末経由のアクセスを発生させるためのツールとして普及してきた。そして、フィーチャーフォンでは標準の機能としてバーコードリーダーが搭載されているが、スマートフォンではユーザーがアプリとしてインストールしなければならないケースも珍しくない。また、「QRコードが読み取れない」という問い合わせの中には「バーコードリーダー」ではなく「カメラ」を起動して撮影しているために読めないというケースも意外と多い。

「写真撮影」も「QRコード読み取り」も「カメラ機能」を利用するのであるから、カメラを起動した際に用途を選べるようにすることも可能だと思うのだがいかがだろう? QRコードを読み取るためにカメラを起動しても読み込めず、問い合わせた結果、結局アプリをインストールしてから読み込むというのは手順として煩わしいので、ぜひ実現していただきたいものだ。

2.電子マネー利用控えと領収証の電子化

筆者は電車やバスなどの交通機関やタクシーなどの小口決済に電子マネーを活用するケースが多いが、その際交通費を会社の経費として清算をする時に、電子マネー上のデータが利用できないのである。また、タクシーで電子マネーを利用すると自動的に「利用控え」と「領収証」が長々と印刷され、「時間がかかる」、「資源の無駄」とお感じになる方も多いのではないだろうか。最近は銀行も通帳の発行を減らし、カード会社も請求書を電子化しているにもかかわらず、本来は電子商取引をリードすべき電子マネー事業者が時代に逆行している気がしなくもないのである。

そこでユーザーの選択により、利用控えと領収証の発行を電子化してはいかがだろうか。例えばではあるが、希望するユーザーは利用明細と領収証を電子メールで受け取ることができるようにする。ユーザーは電車やバス、タクシーに乗った後すぐに利用控えと領収証がメールで届き、必要であればその情報を会社の経費生産用のプログラムやファイルに利用することができるので経費清算の作業も簡略化されるというものだ。そして、領収証や利用控えが電子化されることによって「地球環境にやさしい決済システム」として電子マネーをアピールすることができるのではないだろうか?

筆者が希望するサービスはまだまだあるが、今回はこの2つでやめておくことにしたい。上記の2つは実現することは技術的には決して難しくないが、導入の過程で見過ごされた、あるいはスマートフォンがまだ普及の途上であるので、考慮されていないものもあると考える。読者の皆様も希望する機能などあれば機会を見て本コラムで取り上げていくので、ぜひ筆者のTwitterFacebookに情報をお送りいただければと考えている。

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